近年、営業活動の効率化や生産性の向上を目指す企業にとって、「インサイドセールスツール」は欠かせない存在となっています。リモートワークの浸透や顧客接点の多様化を背景に、非対面でも成果を出せる営業体制の構築が求められている今、こうしたツールの活用はますます重要になっています。
とはいえ、市場には多種多様なツールが存在し、「自社に合ったツールがどれなのか分からない」「何を基準に選べばいいのか迷ってしまう」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、インサイドセールスの導入・強化を検討している営業・マーケティング担当者の皆様に向けて、以下のポイントを分かりやすく解説します。
・インサイドセールスツールの基本知識
・主要ツールの機能や特徴の比較
・失敗しないための選定ポイント
・実務で使えるおすすめツールの紹介
インサイドセールス体制の構築や、非対面営業の高度化を目指す際の参考として、ぜひご活用ください。
インサイドセールスツールとは?基本機能と導入メリット
インサイドセールスを成功に導くためには、適切なツールの選定が鍵となります。まずは、インサイドセールスツールの基本的な定義、主な機能、そして導入によって得られるメリットについて理解を深めましょう。
インサイドセールスツールの定義とセールスツールとの違い
インサイドセールスツールとは、電話・メール・Web会議ツールなどを活用して、オフィスにいながら見込み客(リード)にアプローチし、商談を進める営業活動を支援するためのツールです。直接顧客と対面しない「非対面営業」を実現する手段として、近年注目が高まっています。
一般的な営業支援ツール(SFAやCRMなど)が、営業活動全体を幅広くカバーするのに対し、インサイドセールスツールは、以下のようなインサイドセールス特有のプロセスに特化しているのが特徴です。
・見込み客の育成(リードナーチャリング)
・アポイント獲得の効率化
・オンライン商談の実施・管理
これらのプロセスを効率的かつ戦略的に進めるための、さまざまな機能が搭載されており、インサイドセールスの生産性を高めるために最適化されたツールと言えます。
主要機能一覧 CTI・SFA/CRM連携・MA連携・Web会議
インサイドセールスツールには、営業活動を効率化し、成果を最大化するための様々な機能が搭載されています。代表的な機能を見ていきましょう。
🔵CTI(Computer Telephony Integration)連携
CTIは、電話とコンピューターシステムを連携させる機能です。着信時に顧客情報を自動表示できるほか、通話内容の録音や分析も可能になります。営業活動や顧客対応の質を高め、よりスムーズなコミュニケーションを実現します。
🔵SFA(営業支援システム)/CRM(営業支援システム)との連携
SFAやCRM(顧客関係管理システム)と連携することで、顧客情報や営業活動の進捗を一元的に管理することが可能になり、インサイドセールス部門における顧客対応の精度が高まり、情報の属人化を防ぐとともに、業務全体の効率が大幅に向上します。
🔵MAツールとの連携によるインサイドセールスの強化
MAツールと連携することで、マーケティング部門が獲得・育成したリード情報を、インサイドセールス部門へスムーズに引き継ぐことが可能になります。
これにより、リードの興味関心や行動履歴に基づいた、より効果的かつタイミングのよいアプローチが実現します。そのため、インサイドセールスとMAツールの連携は、リードナーチャリングから商談化へのプロセスを最適化するうえで、極めて重要な要素といえます。
🔵Web会議システム
Web会議システムは、オンライン上で商談や製品デモを行うための機能です。移動時間や交通費を削減しながら、遠隔地にいる顧客にも効率的にアプローチできる点が大きなメリットです。
現在では、多くのインサイドセールスツールにWeb会議機能が標準搭載されており、非対面営業を支える重要な要素となっています。
🔵メール自動配信・管理
ターゲットとなる顧客に対して、最適なタイミングでメールを自動配信できる機能です。あわせて、開封率やクリック率といった反応データの収集・分析も可能なため、配信内容の効果測定や改善にも活用できます。インサイドセールスにおける顧客接点の強化やナーチャリングに役立つ機能です。
🔵分析・レポート機能
営業活動の成果やボトルネックを可視化し、データに基づいた意思決定や改善施策を支援する機能です。成果指標や進捗状況を定量的に把握することで、業務の最適化や戦略の見直しにつなげることができます。
これらの機能は、インサイドセールスシステムの中核を担う要素であり、営業担当者の業務負担を軽減すると同時に、データに基づいた戦略的な営業活動の実現を可能にします。効率と精度の両立を図ることで、成果につながる営業プロセスの構築を支援します。
導入による営業生産性向上とコスト削減効果
インサイドセールスツールを導入することで、企業は多くのメリットを享受できます。
まず、営業生産性の向上が期待できます。ツールの活用により、従来は手作業で行っていた業務の多くが自動化・効率化され、営業担当者はより多くの見込み客へのアプローチや、質の高いコミュニケーションに集中できるようになります。例えば、移動時間が削減されることで、1日に対応できる商談数が増加します。
次に、コスト削減効果も大きなメリットです。訪問営業にかかる交通費や宿泊費といった経費を大幅に削減できます。また、営業資料のペーパーレス化も進み、印刷コストの削減にも繋がります。
さらに、データに基づいた営業活動が可能になることで、営業戦略の精度向上も期待できます。顧客情報や活動履歴が一元管理されるため、より的確なアプローチや提案が可能になり、成約率の向上に貢献します。クラウド営業ツールとして提供されるものが多く、場所を選ばずにアクセスできる点も魅力です。
主要インサイドセールスツール徹底比較【最新版】
各社から提供されているインサイドセールスツールには、それぞれ異なる特長や強みがあります。ここでは、主要なツールを比較検討する際のポイントと、代表的なツールの比較表、そしてセールスエンゲージメントツールとの違いについて解説します。インサイドセールスツールを比較する際に参考にしてください。
比較ポイント|機能・料金・サポート体制・クラウド対応
インサイドセールスツールを比較検討する際には、以下のポイントに注目しましょう。
🔵機能
自社の営業プロセスや課題解決に必要な機能が搭載されているかを確認します。CTI連携、SFA/CRM連携、MA連携、Web会議機能、分析機能など、必要な機能を洗い出しましょう。
🔵料金
初期費用、月額費用、ユーザー数に応じた料金体系などを比較します。無料トライアルやデモが提供されている場合は、実際に試してみるのがおすすめです。
🔵サポート体制
導入時のサポートや、運用開始後の問い合わせ対応、トラブルシューティングなどのサポート体制が充実しているかを確認します。日本語でのサポートの有無も重要です。
🔵クラウド対応
多くのインサイドセールスツールは、「インサイドセールス・クラウド」としてクラウド型で提供されています。クラウド型は、導入の手軽さや機能の拡張性といったメリットがありますが、自社のセキュリティポリシーに適合するかどうか、事前にしっかり確認することが重要です。
人気ツール比較表|Miitel・BellFace・ZoomInfo
ここでは、日本国内で人気の高いインサイドセールスツール「Miitel(ミーテル)」「BellFace(ベルフェイス)」「ZoomInfo(ズームインフォ)」の3つを取り上げ、簡単な比較表でご紹介します。
ツール名 | 主な特徴 | CTI機能 | Web会議機能 | SFA/CRM連携 | 価格帯(目安) |
Miitel | AIによる通話内容の可視化・分析、IP電話機能搭載 | ◎ | 〇 | ◎ | 月額5,980円/ID~ |
BellFace | アプリインストール不要の国産Web会議システム、営業特化機能が豊富 | △ | ◎ | ◎ | 要問い合わせ |
ZoomInfo | 豊富な企業・コンタクトデータベース、営業インテリジェンスプラットフォーム | 〇 | 〇 | ◎ | 要問い合わせ |
Miitel(ミーテル)の概要
MiiTel(ミーテル)は、RevComm株式会社が提供するクラウド型IP電話サービスで、インサイドセールスに特化した通話の可視化・分析機能を備えた音声解析ツールです。営業担当者が行う電話での顧客対応を録音・文字起こしし、AIが会話の内容や話速、沈黙、被り、感情トーンなどを自動的に数値化・可視化することで、営業パフォーマンスの改善と業務の効率化を支援します。このような機能は、電話営業やカスタマーサポートの品質向上に寄与し、マネージャーやチーム全体による振り返りやトレーニングにも活用されています。
MiiTelは、SalesforceやHubSpotなどのCRM、SFAとの連携も可能で、通話ログや解析データを営業プロセスに組み込むことで、より高度な顧客管理や営業施策の実行を支援します。また、Slackとの連携やダッシュボードによるデータ管理機能により、リモートワーク環境下でもチーム全体での情報共有が容易です。通話品質の標準化、ナレッジ共有、個人のスキル育成を実現するMiiTelは、現代のインサイドセールスにおいて不可欠なツールとなりつつあります。
BellFace(ベルフェイス)の概要
BellFaceは、日本発のインサイドセールス向けオンライン商談支援ツールで、電話とウェブを組み合わせた独自のアプローチで注目されています。顧客との音声通話は従来の電話を使いながら、画面共有や資料提示をウェブブラウザ上で実施することで、操作の簡便さと高い接続率を両立しています。この「電話×ウェブ」型の仕組みにより、特にITリテラシーが高くない顧客層にも導入しやすく、BtoB営業や金融・不動産業界などで幅広く活用されています。
特徴としては、ワンクリックでの接続による導入の手軽さ、リアルタイムでの資料共有や操作説明、商談の録画と分析機能による営業プロセスの可視化・改善などが挙げられます。また、商談データの蓄積によって営業ノウハウの共有や育成も可能で、営業チーム全体のスキル向上にも貢献します。さらに、CRMやSFAとの連携による業務の自動化・効率化にも対応しており、インサイドセールスの営業DXを支える中核的なツールとして注目されています。
ZoomInfo(米国)の概要
ZoomInfoは、企業の営業・マーケティング活動を支援するためのリード情報収集・解析プラットフォームであり、特にインサイドセールスにおいて非常に強力なツールとして活用されています。その最大の特徴は、世界中の企業および担当者に関する豊富かつ高精度なデータベースを保有している点にあります。ユーザーは業種・企業規模・役職・地域など様々な条件でターゲットを絞り込み、必要な営業リード情報を効率的に取得することができます。これにより、従来の手作業によるリスト作成にかかっていた時間を大幅に削減し、営業担当者はより本質的な顧客接点の創出に集中できるようになります。
また、ZoomInfoはインテントデータ(顧客のオンライン上での行動傾向)を活用して、今まさに自社製品やサービスに関心を示している可能性のある企業を特定する機能も備えています。この情報はアプローチの優先順位付けに役立ち、成果につながりやすいリードに集中することが可能になります。さらに、SalesforceやHubSpot、Outreachなどの主要なCRM・営業支援ツールとも連携できるため、ZoomInfoで得た情報をそのまま営業活動に活かすことができます。このようにZoomInfoは、インサイドセールスに求められる「ターゲットの特定」「効率的なアプローチ」「タイムリーな情報活用」を実現するための基盤を提供する重要なツールです。
セールスエンゲージメントツールとの機能比較
近年注目されているセールスエンゲージメントツールも、インサイドセールスと親和性の高いツールです。セールスエンゲージメントツールは、メール、電話、SNSなど複数のチャネルを通じた顧客とのコミュニケーションを効率化し、エンゲージメント(関係性)を高めることに特化しています。
インサイドセールスツールが商談獲得やオンラインクロージングといった「セールスプロセス全体」を支援するのに対し、セールスエンゲージメントツールは特に「顧客との継続的な接点作りと関係構築」に強みがあります。セールスエンゲージメントツールとの比較も行い、自社の目的に合ったツールを選びましょう。
リストファインダーとは?
インサイドセールスツールとよく比較されるMAツール「リストファインダー(List Finder)」は、Webサイトを訪問した企業の情報を可視化できるBtoB向けのツールです。どちらも営業活動の効率化を目的としていますが、その役割や機能には明確な違いがあります。
🔍 基本的な違い
項目 | インサイドセールスツール | リストファインダー |
主な用途 | 見込み顧客のフォロー、営業プロセス管理 | 顧客リストの作成とメールマーケティング |
対象業務 | 営業活動全般(特にインサイドセールス) | 主にマーケティング・リード獲得 |
導入目的 | 商談化率の向上、営業工数の削減 | リード獲得・ナーチャリングの自動化 |
✅ 使い分けのポイント
・営業主導で案件化を進めたい場合(インサイドセールスが中心)
→ インサイドセールスツールの導入が効果的。営業活動のトラッキング、架電記録、進捗管理が可能で、SFA/CRMと連携しやすい。
・まだ顧客が少なく、これからリードを集めたい段階
→ リストファインダーが有効。特にWebアクセス解析やステップメールに強く、ナーチャリングの自動化に最適。
🔄 ハイブリッド運用も可能
例えば、リストファインダーで獲得・育成したリードを、一定スコア以上になったタイミングでインサイドセールスツールに渡す、という組み合わせも多くの企業で採用されています。
失敗しないインサイドセールスツールの選び方5つの重要ポイント
数あるインサイドセールスツールの中から、自社に最適なものを選ぶためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、失敗しないための5つの選び方をご紹介します。
自社の課題と導入目的の明確化
まず最も重要なのは、「なぜインサイドセールスツールを導入するのか」「ツール導入によって何を解決したいのか」という課題と目的を明確にすることです。
例えば、「リード数は多いが、アポイント獲得率が低い」「営業担当者の移動時間が多く、効率が悪い」「顧客情報が分散しており、管理が煩雑」など、具体的な課題を洗い出しましょう。そして、それらの課題を解決するために、ツールにどのような役割を期待するのかを定義します。目的が明確であれば、必要な機能やツールの種類もおのずと絞られてきます。
必要な機能の優先順位付けとSFA/CRM連携
次に、明確になった課題と目的に基づいて、必要な機能に優先順位を付けます。全ての機能が揃っているツールが必ずしも最適とは限りません。多機能すぎると使いこなせなかったり、コストが無駄にかかったりすることもあります。
特に、既存のSFAやCRMを導入している場合は、それらとの連携がスムーズに行えるかどうかが非常に重要です。インサイドセールスとSFAの連携やCRMとの連携によって、データの二重入力の手間を省き、情報の一元管理を実現できます。
料金体系と費用対効果の試算
ツールの料金体系は、初期費用、月額費用、ユーザー数に応じた従量課金など様々です。自社の予算と照らし合わせ、無理のない範囲で導入できるツールを選びましょう。
また、単に価格が安いという理由だけで選ぶのではなく、導入によって得られる効果(費用対効果)を試算することも重要です。例えば、「ツールの導入によってアポイント獲得数が〇%向上し、売上が△円増加する見込み」といった具体的な数値を予測し、投資に見合う価値があるかを判断します。
提供形態|クラウド型かオンプレミス型か
インサイドセールスツールの提供形態には、主にクラウド型とオンプレミス型があります。
🔵クラウド型
クラウド型は、インターネットを通じてサービスを利用する形態です。サーバーの構築や運用管理が不要なため、比較的低コストで、短期間での導入が可能です。インサイドセールス支援ツールや営業支援クラウドサービスとして提供されることが多く、業務の効率化に貢献します。
🔵オンプレミス型
自社内にサーバーを設置してシステムを構築する形態です。カスタマイズの自由度が高い反面、導入・運用コストが高くなる傾向があります。
近年は、導入のしやすさや柔軟性の高さからクラウド型が主流となっていますが、自社のセキュリティポリシーや既存システムとの連携などを考慮して、最適な提供形態を選びましょう。
サポート体制と導入実績の確認
ツールの導入時や運用開始後には、様々な疑問点や問題が発生する可能性があります。そのため、提供企業のサポート体制が充実しているかを確認することは非常に重要です。
マニュアルやFAQの整備状況、導入支援コンサルティングの有無、海外版の場合日本語で問い合わせ対応しているかなどをチェックしましょう。また、同業種や同規模の企業での導入実績も参考になります。導入事例を見ることで、自社でツールを活用するイメージが湧きやすくなります。
【課題解決】おすすめインサイドセールスツール7選
ここでは、具体的な課題解決に役立つおすすめのインサイドセールスツールを、7つご紹介します。自社のニーズに合ったツールを見つける参考にしてください。
1.Salesforce Sales Cloud
世界No.1のCRM/SFAプラットフォームです。顧客管理、案件管理、営業活動の自動化など、営業に必要な機能が網羅されています。カスタマイズ性が高く、インサイドセールスに必要な機能を柔軟に追加・連携できます。
【主な機能】
リード管理、商談管理、レポート/ダッシュボード、ワークフロー自動化、CTI連携。
【特徴】
拡張性が高く、AI(Einstein)による予測分析も可能。
豊富なAppExchange連携で業種別カスタマイズがしやすい。
【料金(参考)】
プラン名 | 月額料金(1ユーザー) | 支払い条件 | 対象部門 | 主な機能 |
Starter Suite | 3,000円 | 月払いまたは年払い | サービス、営業、マーケティング | 設定とオンボーディングの簡略化
リード、取引先、取引先責任者、商談の管理 |
Pro Suite | 12,000円 | 年間契約 | マーケティング、営業、サービス、コマース | 売上予測管理
カスタマイズ可能なレポートとダッシュボード |
Enterprise | 19,800円 | 年間契約 | 営業(高度な利用) | Proスイートの全機能
高度なパイプライン管理と案件のインサイト 会話インテリジェンス Agentforce |
【向いている企業】
中堅~大企業、カスタマイズ性を重視する企業。
2.Miitel(ミーテル)
前述しましたが、MiiTel(ミーテル)は人気のAI搭載型IP電話システムです。通話内容の自動文字起こしや分析、トーク内容のスコアリングなど、電話営業の質と効率を向上させる機能が充実しており、SFA/CRMとの連携にも対応しています。
MiiTelは、株式会社RevComm(レブコム)が提供するAI搭載のクラウドIP電話サービス(CTI)です。電話営業やインサイドセールスの質を高めるため、通話の可視化および分析機能に特化しており、国内のBtoB企業を中心に急速に導入が進んでいます。
【主な機能】
1.クラウド電話(IP電話)機能
・パソコン・スマホ・タブレットなどで電話発信/受信が可能
・架電・受電履歴の自動記録(通話録音あり)
・営業・インサイドセールスチームでの共有利用が可能
2.通話録音・文字起こし
・通話内容を自動録音し、AIによって文字起こし
・会話ログをテキストで保存し、検索・確認が容易
・録音の再生スピード変更や区間指定も可能
3.AI音声解析(トーク比率など)
・話者比率(営業 vs 顧客)、会話の沈黙時間、被り率などをAIが分析
・会話時間、応答速度、相槌頻度などもスコアリング
・改善点を数値で可視化し、育成やロールプレイに活用可能
4.CRM・SFA連携
・Salesforce / HubSpot / kintone / Googleカレンダーなど主要ツールと連携可能
・顧客情報のポップアップ表示や活動ログの自動登録が可能
5.チーム共有・管理機能
・コールの内容・評価を他メンバーと共有し、フィードバックを付与可能
・KPI(通話数、時間、スコアなど)のダッシュボード表示
・オペレーターごとの成績管理にも対応
【MiiTelの特徴】
項目 | 内容 |
AIによる通話分析 | 従来の録音だけでなく、「話しすぎ」「沈黙が多い」といった改善点を自動で抽出。営業力向上に役立つ。 |
SFA/CRMとのシームレスな連携 | Salesforce、HubSpot、kintoneなどと連携し、通話ログを自動記録。 |
ブラウザ完結型 | 専用ハード不要で、インターネット環境とデバイスがあればすぐに使用可能。 |
セキュリティ/管理機能も充実 | 録音データの保管、アクセス権限の設定、SSL対応など。 |
教育/マネジメントにも活用 | トーク例やスコアをもとに新人教育や営業スキルの標準化がしやすい。 |
【料金】
初期費用は無料、月額料金は1IDあたり5,980円〜となっています。
【向いている企業・組織】
✔️ インサイドセールスや電話営業を主軸とする企業
・架電の量と質を同時に高めたい
・営業成果の可視化と改善を求めている
✔️ 新人や非経験者の営業育成が課題の企業
・「何が良い営業か」を定量的に示したい
・音声フィードバックによるロールプレイ教育を行いたい
✔️ 多拠点・リモート営業チームを持つ企業
・テレワーク中でも営業トークを可視化・マネジメントしたい
・通話品質・スキルをチーム横断で統一したい
3.HubSpot Sales Hub
CRMプラットフォームを基盤とし、マーケティング・営業・カスタマーサポートが一体となった統合プラットフォームで、米国HubSpot社が提供する営業支援ツールです。Eメールトラッキング、ミーティング設定、セールスオートメーションなど、インサイドセールスを効率化する機能が豊富です。無料版から始められるのも魅力です。
【主な機能】
1.CRM(顧客管理)機能
・顧客情報・商談・アクティビティ(通話、メール、会議)を一元管理
・顧客との全履歴をタイムラインで確認可能
・無料のCRM機能でも基本的な管理が可能
2.営業プロセス管理(SFA)
・パイプライン管理(案件進捗の可視化)
・カスタムステージ設定とドラッグ&ドロップ操作
・見積書作成、電子署名、契約管理
3.Eメール & コール自動化
・メールテンプレート作成、トラッキング(開封・クリック)
・シーケンス(ステップメール)による自動フォローアップ
・通話の記録・発信
4.タスク・スケジュール管理
・営業のToDoやリマインダーを自動作成
・GoogleカレンダーやOutlookと連携して予定管理
5.ダッシュボード・レポート
・カスタムレポートによる営業KPIの可視化
・商談成立率、メール効果、通話回数などを自動集計
・上長・チームリーダーによる進捗把握が容易
6.チームコラボレーション機能
・営業メンバー間での情報共有
・コメント、メンション機能で社内コミュニケーション
【特徴】
項目 | 内容 |
オールインワン型の設計 | CRM、SFA、MA(Marketing Hub)、CS(Service Hub)などを統合して運用可能 |
ノーコードで直感的なUI | 非エンジニアでも簡単に操作・設定できる管理画面 |
無料プランでも機能が豊富 | スモールスタートが可能。必要に応じて有料プランへスケール |
強力な拡張性 | Slack、Zoom、Gmail、Outlook、Salesforceなど主要ツールと連携可能 |
カスタマイズの柔軟性 | パイプラインやフィールドを柔軟にカスタム可能 |
日本語対応も充実 | UIやヘルプドキュメント、カスタマーサポートも日本語対応あり(日本法人もあり) |
【向いている企業・組織】
✔️ スタートアップ・中小企業
・初期費用を抑えて営業体制を立ち上げたい
・ITリテラシーが高くないチームでも運用したい
✔️ 営業とマーケティングの連携を重視する企業
・Marketing Hub(MA)との連携により、リード獲得→ナーチャリング→営業アプローチを一貫管理
・リードスコアリングやコンタクト履歴を活用してアプローチの質を向上
✔️ インサイドセールスを強化したい企業
・見込み顧客へのメール・コール業務を自動化し、成果のトラッキングを可視化
・マルチチャネル対応が必要な場合(メール+電話+Webフォーム等)
✔️ 海外展開や外資系との取引がある企業
・多言語・多通貨対応、グローバルでの運用実績が豊富
【料金(参考)】
・無料ツール:新しいリードの創出とEメール連絡、成果の測定(ユーザー2人まで)
・Marketing Hub Starter:¥1,800/月/シート(1,000件のマーケティングコンタクトまで)
・Starter Customer Platform:¥1,800/月/シート(1,000件のマーケティングコンタクトまで)
・Marketing Hub Professional:¥96,000/月(2,000件のマーケティングコンタクトまで)
4.Mazrica Sales
Mazrica Salesは、株式会社マツリカが開発・提供する国産のクラウド型SFAです。直感的なUIとシンプルな操作性が特長で、営業現場での定着率が高いことに定評があります。
【主な機能】
1,案件管理(ボードビュー)
・案件の進捗状況を「カンバン方式」で直感的に可視化
・ドラッグ&ドロップでステージ変更が可能
・担当者・期限・受注見込みなどを視覚的に管理
2.顧客・名刺管理
・顧客情報、コンタクト履歴、組織構造の記録と整理
・名刺OCR取り込み機能やSansan連携も可能
・顧客単位での過去接点が時系列で確認できる
3.活動・タスク管理
・面談・電話・メール・訪問などの活動を記録
・タスクの登録・通知機能でフォロー漏れを防止
・スマホアプリで出先からの記録も簡単
4.AIアシスト・提案機能
・商談ごとの「リスク分析」や「次にすべき行動」の提案を自動表示
・過去の類似案件や失注傾向などをAIが学習
・営業未経験者でも判断しやすいインターフェース
5.ダッシュボード・レポート
・受注率や案件数、営業活動件数などをリアルタイムで集計
・チーム・個人単位でのKPI管理も容易
・営業会議用の出力にも対応(CSV、PDF)
6.Slack/Google連携
・Slackへの通知、Googleカレンダーとの同期
・Google WorkspaceやOutlookとの連携によるスケジュール/メールの自動記録
【特徴】
項目 | 内容 |
国産ツールで日本の商習慣に最適化 | 日本の営業文化(案件名管理、属人的業務)にフィットした設計 |
圧倒的なUI/UXのわかりやすさ | マニュアル不要と評されるシンプルな操作性 |
データ入力の負担が少ない | 入力補助、テンプレート、モバイル記録などで定着率が高い |
“営業の見える化”に強い | 案件進捗や停滞状況を一目で把握できるボード表示 |
AIによるナビゲーション機能 | 提案型SFAとして「次にやるべきこと」を示してくれる |
【向いている企業・組織】
✔️ 中小企業〜中堅企業
・大規模SFAは過剰・高額すぎると感じている企業
・少人数でも使いこなせる営業ツールを求めている
✔️ SFAが定着しなかった企業
・過去にSFAを導入したが「入力されない」「運用が続かなかった」といった課題があった
・営業現場主導でSFAを運用したい
✔️ 営業組織の属人化を解消したい企業
・「誰が、どの案件を、どのように進めているか」が見えない
・経験者に頼った営業から、仕組み化された営業へ移行したい
✔️ 営業リーダー/マネージャーが商談進捗を把握したい企業
・商談数、滞留案件、個人別のアクションをリアルタイムで可視化したい
・定例会議でレポートを毎回作成する手間を減らしたい
【価格】
・Starter:月額27,500円~(ユーザー5人まで・追加ユーザー/月額5,500円)
・Growth:月額110,000円~(ユーザー10人まで・追加ユーザー/月額11,000円)
・Enterprise:月額330,000円~(ユーザー20人まで・追加ユーザー/月額16,500円)
5.BALES CLOUD(バレットクラウド)
「BALES CLOUD」は、スマートキャンプ株式会社が提供するインサイドセールス特化型SFAです。特に、新規開拓型の営業チームやインサイドセールス組織の立ち上げ段階において、架電管理・リード管理・アプローチログなどを一元的に扱える実用性の高いツールとして注目されています。
【主な機能】
1.リード管理(リスト管理)
・リード情報(企業名・担当者・連絡先など)を一元管理
・ステータス(未対応/対応中/アポ取得など)の変更が簡単
・リードの絞り込みやタグ付け機能で優先順位管理がしやすい
2.架電・通話管理
・架電履歴の自動記録、対応結果(接続・不在・アポ獲得など)を即時入力
・架電数・接続率・アポ率などをチーム/個人単位で可視化
・トークスクリプトとの連携も可能で、話す内容の標準化を支援
3.活動ログ管理
・営業担当のアクション(コール、メール、メモ)を自動記録
・タイムライン形式で接触履歴を時系列表示
・他のメンバーとも共有可能で、リードの引き継ぎがスムーズ
4.ダッシュボード・レポート機能
・コール数、アポ数、リード状況などをリアルタイムで分析
・KPI(活動件数・成果件数など)のトラッキングが可能
・CSV形式でのデータ出力にも対応
5.チーム管理・進捗確認
・メンバーごとの営業活動の「見える化」
・スーパーバイザーによる指導・管理がしやすい
・リーダー視点でのチーム運営をサポート
【特徴】
項目 | 内容 |
インサイドセールスに特化 | フィールドセールス向けSFAとは異なり、「架電・初回アプローチの質と量」を管理しやすい設計 |
導入・運用が簡単 | 複雑な設定不要で、現場に即導入可能。UIもシンプルで教育コストが低い |
KPIマネジメントに強い | アポ率や架電数などの営業KPIをチーム・個人単位で可視化できるダッシュボードが優秀 |
営業現場に最適化された設計 | トークログや対応履歴の登録が非常にスピーディで、日々の業務を止めずに記録が残せる |
スマートキャンプによる支援体制 | 導入支援、オペレーション設計のノウハウ提供、IS体制の構築コンサルティングも可能 |
【向いている企業・組織】
✔️ インサイドセールス組織を立ち上げたい企業
・架電管理、リスト対応、オペレーション構築をスピーディに行いたい
・営業活動の可視化・標準化に課題がある
✔️ アポ獲得型の新規営業が中心の企業
・新規開拓で多くのリストに短期接触する営業スタイル
・成果指標を明確にしてチームを強化したい
✔️ 営業アウトソーシングやBPO企業
・複数クライアントのリードを効率的に管理・運用したい
・業務のレポーティングやアクション履歴を正確に残す必要がある
✔️ SFAが現場に定着しなかった企業
複雑なSFAに挫折した経験があるが、営業活動の記録やKPI管理をあきらめたくない
【料金】
導入サポート料+月額利用料(ID利用料金×利用人数)で、要見積もりとなっています。
6.Zendesk Sell(ゼンデスク セル)
「Zendesk Sell」は、カスタマーサポートツールで有名なZendesk社が提供する営業支援(SFA)およびCRMツールです。もともとは「Base CRM」という名称で提供されていたサービスがZendeskに買収され、現在はサポート部門と営業部門を統合的に支援できるプラットフォームとして進化しています。
【主な機能】
1.顧客・案件管理(CRM / SFA)
・顧客情報(企業名・担当者・履歴など)と案件情報を一元管理
・案件の進捗を可視化する「セールスパイプライン」ビュー
・フィールドやステージは自由にカスタマイズ可能
2.営業活動の記録・追跡
・電話、メール、訪問などのアクティビティをタイムラインで管理
・モバイルアプリやGmail/Outlook連携による活動自動記録
・タスク管理やリマインダー機能も充実
3.コミュニケーションツールとの統合
・Zendesk Support(カスタマーサポート)と連携し、顧客対応履歴を営業でも共有
・Slack、Zoom、Google Workspace、Office 365などとの連携も可能
・チャットやサポートチケットの情報も営業側で確認可能
4.レポート・ダッシュボード
・案件進捗、営業KPI(アポ数、成約率、平均商談期間など)をリアルタイムで可視化
・カスタマイズ可能なレポート機能(管理者向け)
・データのエクスポートやAPI連携もサポート
5.モバイル対応(iOS / Android)
・外出先や移動中でもスマホで案件・顧客情報にアクセス
・音声入力での活動記録、GPS連携による訪問管理など
【特徴】
項目 | 内容 |
サポート部門との統合が可能 | Zendesk Supportとのネイティブ連携により、営業とサポートが同じ顧客情報を共有 |
UIが非常にシンプルで軽快 | 視覚的でわかりやすく、習得コストが低い |
スモールチームにも適した価格設計 | 最小構成でも高機能なCRM/SFAが利用できる |
クラウド完結型でインストール不要 | すぐに利用開始でき、拡張性も確保されている |
営業・CSの両部門横断の情報管理が可能 | 顧客体験全体(Sales → Support → CS)を可視化しやすい構造 |
【向いている企業・組織】
✔️ カスタマーサポートと営業の情報連携を重視する企業
・顧客サポートから得た情報を営業活動に活用したい
✔️ 少人数の営業チーム(スモールチーム)
・操作が簡単でスピーディに立ち上げたい
・専任のシステム担当者がいなくても運用できるSFAを探している
✔️ IT、SaaS、スタートアップ企業
・顧客とのタッチポイントがWeb・メール・チャットなど複数ある
・アクティビティ中心に営業を管理したい企業
【価格・プラン(参考)】
・Sell Team:月額$19
・Sell Growth:月額$55
・Sell Professional:月額$115
・Sell Enterprise:月額$169
7.CallConnect(コールコネクト)
「CallConnect」は、株式会社fonfunが開発・提供するクラウド型の電話システム(CTI)です。特に中小企業やスタートアップ、インサイドセールスチームに向けて、手軽に導入できるシンプルかつ低コストな通話管理・通話履歴共有ツールとして注目されています。
【主な機能】
1.クラウド電話(発着信)機能
・インターネット経由でPCやスマホからの電話発着信が可能(ソフトフォン対応)
・固定電話番号の取得/転送設定も可能(050番号、03番号など)
2.通話履歴・録音の自動保存
・発着信のログと録音がすべて自動保存され、いつでも再生・確認可能
・履歴ごとにメモの記入やステータスの更新も可能
3.顧客情報のポップアップ表示
・電話着信時に顧客情報を自動ポップアップ(CRM連携あり)
・顧客との過去の会話履歴もワンクリックで確認できる
4.CRM・外部ツール連携
・Salesforce、HubSpot、Googleスプレッドシート、Slackなどと連携
・発着信履歴を自動でCRMに記録可能
・Zapier経由で他ツールとの連携拡張も対応
5.チーム内共有機能
・通話メモや録音をチームで共有
・通話後にコメント・担当引き継ぎが可能で、顧客対応の一貫性を担保
【特徴】
特徴項目 | 内容 |
シンプルで導入が容易 | ソフトウェアベースの電話システムのため、電話機などのハード不要。申込から即日利用も可能。 |
中小企業やスタートアップ向け | 操作が直感的で、営業・サポート問わず少人数チームでもすぐに使える |
柔軟な連携性 | SalesforceやHubSpotなど主要なSFA/CRMとの統合が容易 |
低コストで始められる | 必要最低限の機能に絞ることで、他のCTIより安価に導入可能 |
日本語サポートが充実 | 国産サービスならではの対応の早さ、オンボーディング支援もあり |
【料金(参考)】
・Starter:2,400円(1ライセンス/月額)
・Basic:4,600円(1ライセンス/月額)
・Pro:8,800円(1ライセンス/月額)
【向いている企業・組織】
✔️ インサイドセールスやカスタマーサポートチーム
・架電・受電業務の効率化と通話内容の記録を自動化したい
・チーム内での情報共有をスムーズに行いたい
✔️ 小規模~中小企業
・大規模CTIは過剰と感じる企業
・コストを抑えて営業/サポート業務のDXを進めたい
✔️ スタートアップ企業
・最小限の構成で迅速に営業体制を整えたい
・テレワーク・リモートでも電話業務を一元管理したい
✔️ CRM連携を活用したい企業
SalesforceやHubSpotなどのCRMで顧客情報を管理しており、電話対応も統合したい
比較のポイント表
ツール名 | 主な用途 | 得意分野 | 企業規模 |
Salesforce | 総合CRM/SFA | 多機能・AI分析 | 中堅~大企業 |
MiiTel | 通話解析CTI | 通話改善・録音分析 | 中小企業 |
HubSpot | 営業+MA | オールインワン型 | 小~中企業 |
Mazrica Sales | 国産SFA | 現場定着・ボード管理 | 中小~中堅 |
BALES CLOUD | インサイド特化 | 架電・リスト管理 | 小~中企業 |
Zendesk Sell | CRM+CS連携 | サポートとの連携 | 中企業 |
CallConnect | 軽量CTI | 導入簡易・電話管理 | 小規模チーム |
非対面営業強化におすすめのWeb会議連携ツール
非対面型の営業ツールにおいては、Web会議システムとの連携が非常に重要です。多くのインサイドセールスツールにはWeb会議機能が備わっていますが、既存のWeb会議ツール(ZoomやMicrosoft Teamsなど)とスムーズに連携できるツールを選ぶことも有効です。
これにより、日常的に使用しているツールでオンライン商談を実施でき、操作の習熟や導入時の負担を軽減できます。こうした連携は、インサイドセールスにおけるWeb上のコミュニケーションをより円滑に進めるための重要な要素となります。
インサイドセールスツールとSFA/CRM/MAの効果的な連携
インサイドセールスツールは、単体での利用でも一定の効果が得られますが、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理システム)、MA(マーケティングオートメーション)などのツールと連携させることで、より高い成果が期待できます。
これらのシステムと連動することで、営業活動の一元管理や顧客情報の活用、リード育成の自動化が可能となり、インサイドセールスの効率と精度が大幅に向上します。そのため、インサイドセールス・ソリューションとしては、こうしたツール連携が不可欠であると言えるでしょう。
SFA連携による案件管理と営業プロセス可視化
インサイドセールスをSFA(営業支援システム)と連携させることで、アポイントや商談情報を自動的にSFAへ登録・共有することが可能になります。これにより、営業担当者はリアルタイムで案件の進捗状況を把握でき、営業プロセス全体の可視化が実現します。
さらに、過去の商談履歴や顧客とのやり取りもSFA上で一元管理できるため、分析や振り返りがしやすくなり、より的確な営業戦略の立案に繋がります。結果として、営業ツール全体の管理効率も向上し、組織全体の生産性向上に寄与します。
CRM連携による顧客情報一元管理と関係強化
インサイドセールスにおけるCRM(顧客関係管理システム)との連携は、顧客情報を一元的に管理し、顧客との関係を強化するうえで非常に重要です。インサイドセールス活動を通じて得られた顧客の反応やニーズ、課題などの情報をCRMに蓄積することで、よりパーソナライズされた対応が可能となります。
その結果、顧客満足度の向上や、LTV(顧客生涯価値)の最大化といった長期的な関係構築にもつながります。CRMとの連携は、インサイドセールスにおける顧客管理の質を飛躍的に高める有効な手段といえるでしょう。
MAツール連携によるリードナーチャリング自動化
インサイドセールスとMA(マーケティングオートメーション)ツールの連携は、マーケティング部門と営業部門の連携強化に加え、リードナーチャリング(見込み客育成)のプロセスを自動化・効率化するうえで非常に効果的です。
MAツールによってスコアリングされた質の高いリードをインサイドセールス部門にスムーズに引き継ぐことで、最適なタイミングでのアプローチが可能になり、商談化率の向上が期待できます。
さらに、インサイドセールス活動で得られた結果や顧客の反応をMAツールにフィードバックすることで、マーケティング施策の精度を高めることができ、部門間の相互作用による継続的な改善サイクルが実現します。
インサイドセールスツールの導入事例と成功の秘訣
インサイドセールスツールを導入し、実際に成果を上げている企業は数多く存在します。ここでは、具体的な導入事例と、ツール導入を成功させるためのポイントをご紹介します。
A社:ツール導入によるアポイント獲得数150%向上事例
あるBtoB企業A社では、従来型の訪問営業が中心で、営業効率の低さが課題でした。そこで、CTI機能やSFA連携機能を備えたインサイドセールスツールを導入。電話営業の効率化と顧客情報の一元管理を実現した結果、導入後半年でアポイント獲得数が150%向上し、売上拡大に大きく貢献しました。特に、通話内容の分析機能が営業トークの改善に役立ったとのことです。
B社:非対面営業へのシフトと売上拡大事例
地方に本社を構えるB社は、地理的制約から全国の顧客にアプローチするうえで課題を抱えていました。そこで、Web会議システムと連携可能なインサイドセールスツールを導入し、非対面営業への大きな転換を図りました。
その結果、移動にかかるコストと時間を大幅に削減しながら、より多くの顧客との接点を確保することに成功。新規顧客の獲得数が飛躍的に増加し、売上拡大へとつながりました。B社にとって、インサイドセールスにおけるWeb会議の活用が、成長の鍵となったのです。
ツール導入を成功させるための3つのポイント
インサイドセールスツールの導入を成功させるためには、以下の3つのポイントが重要です。
🔵明確な目標設定とKPI管理
ツール導入によって何を達成したいのか、具体的な目標(KGI・KPI)を設定し、定期的に進捗を測定・評価することが重要です。例えば、「アポイント獲得単価の削減」「商談化率の向上」など、数値で測れる目標を設定しましょう。
🔵社内体制の整備とトレーニング
ツールを導入するだけでなく、それを使いこなせる社内体制を整えることが不可欠です。担当者への十分なトレーニングを実施し、ツール活用の定着化を図りましょう。また、関連部署との連携体制を構築することも重要です。
🔵継続的な改善とPDCAサイクル
ツールを導入して終わりではなく、定期的に効果測定を行い、課題を見つけて改善していくPDCAサイクルを回すことが成功の鍵です。ツールのレポート機能や分析機能を活用し、データに基づいた改善活動を継続しましょう。インサイドセールスの最新のトレンドも取り入れながら、常に最適な活用方法を模索することが求められます。
まとめ
本記事では、インサイドセールスツールの基本的な知識から、主要ツールの比較、選び方のポイント、おすすめツール、そしてSFA/CRM/MAツールとの連携や導入事例までを解説しました。
インサイドセールスツールは、現代の営業活動において非常に強力な武器となります。自社の課題や目的に合ったツールを選定し、効果的に活用することで、営業生産性の向上、コスト削減、そして売上拡大を実現できるでしょう。
本記事が、皆様のインサイドセールスツール選定の一助となれば幸いです。インサイドセールスツールの比較情報や、おすすめのツール紹介も参考にしながら、自社に最適なツールをぜひ見つけてください。