2025年7月25日、真夏の太陽が照りつける中、気温は30度を超えていました。幕張メッセで開催された「DX総合EXPO」には朝から多くの来場者が詰めかけていました。主催者によると、事前想定よりも2,000〜3,000人多い参加者が集まったとのことで、開場直後から各ホールは黒山の人だかり。外の暑さに負けないほど、会場内もDXへの期待に包まれた熱気で満ちあふれ、一日を通じて活気を感じることができました。
セミナーは著名人が登壇し大盛況
展示会の目玉である生成AI研究者や大手企業のDX責任者が登壇し、最新事例を交えた実践的な内容が注目を集めました。聴講エリア周辺は写真撮影やメモを取る参加者で溢れていました。
ホリエモンAIワークショップは、多くの参加者で賑わい、まさに人だかりが絶えない人気企画となっていたとのこと。7月25日の時点ではすでに終了していたものの、その熱気と反響は会場内でも話題となっていました。
AIアシスタント/エージェントが主役に
会場を歩くと、今年は「AIアシスタント」「AIエージェント」というキーワードが至る所で見受けられました。人事領域ではAIによる面接評価の自動化や候補者マッチング精度向上を訴求するスタートアップが増加。電話アポイントを完全自動化する音声AIサービスも登場し、ブース前では「人手不足のコール業務を置き換えられる」と足を止める来場者が続出しました。AI導入を支援するコンサルティング会社の出展も目立ち、「PoC失敗率を50%削減」「90日で内製化」など具体的なKPIを提示して提案する姿が印象的です。
大学発スタートアップの挑戦
大学関連では、「東京理科大発」の赤い看板が目を引くEthos AIが、製造・建設業向けのAI外観検査やBIM連携ツールを披露。50社以上への導入実績を掲げる同社ブースは常に行列で、大学研究をベースにした実装力の高さが評価されている様子でした。
滋賀大学はブースを構え、大学発ベンチャー「ミラカン合同会社」による生成AIの導入支援を中心としたソリューションをPR。学術的な知見と実務的な支援を結びつける試みは、多くの来場者の関心を集めていました。
会場サービスもDX視点で進化
混雑するフロアの一角には「Telework Lounge」が設けられ、ノートPCを開く来場者が静かに商談資料をまとめる姿が見られました。
VIP LOUNGEには応接セットや電源設備が完備され、落ち着いた空間で意思決定者同士が深い議論を交わしていたのも印象的です。
まとめ:DXは現場起点から“全社×社会”フェーズへ
本Expoを通じて、DXの焦点は「ツール選定」から「AIを組み込み自走させる仕組みづくり」へと移行していると感じました。生成AI・LLMの活用はバックオフィスのみならず、営業・広報にまで拡大し、自治体や大学など公的機関も巻き込んだエコシステムが形成されつつある印象を受けました。
おまけとして、各ブースでの配布物もバラエティに富んでいました。定番のエナジードリンクやウェットティッシュに加え、ドリップコーヒーやオレンジティーのティーバッグといったユニークなアイテムを用意する企業もあり、来場者の足を止める工夫が随所に見られました。