電子契約には、押印のために出社する必要がなく、印紙代が不要で、紙やインクのコストも節約できるという多くのメリットがあります。さらに、郵送料の値上げに伴い、紙の書類を往復でやり取りするコストも無視できない負担となっています。
ビジネスのデジタル化が進む中、電子契約サービスの導入が急速に広がっています。特に、2022年の電子帳簿保存法の改正により、紙で保存が義務付けられていた契約書や領収書を電子データで管理できるようになり、企業のコスト削減や業務効率化がさらに進展しています。また、電子契約ツールはIT導入補助金の対象にもなっており、導入のハードルが一層下がっています。
今回は、人気の電子契約サービス10社をご紹介します。各社それぞれ得意分野や注力している機能が異なりますので、ぜひ自社に合ったサービスを見つける際の参考にしてください。
- 電子契約とは?
- 人気の電子契約サービス一覧
- クラウドサイン(弁護士ドットコム(株))|弁護士監修で高いセキュリティ
- クラウドコントラクト|契約業務を効率化したい少数案件の方へ
- 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン)|豊富な機能でコスパよし
- freeeサイン(freeeサイン株式会社)|契約書作成~保管までクラウド上で
- マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)|送信や保管にかかる追加費用は0円
- WANSign(株式会社NXワンビシアーカイブズ)|文書管理のプロ
- BtoBプラットフォーム 契約書(株式会社インフォマート)
- Shachihata Cloud(シヤチハタ株式会社)
- ベクターサイン(株式会社ベクターホールディングス)
- DocuSign(ドキュサイン)(DocuSign Inc.)
- 電子契約サービスを選ぶ際のポイント
- 電子契約のメリットとは?
- まとめ
電子契約とは?
電子契約とは、紙の契約書ではなく、電子的なデータを用いて契約を締結する方法です。契約内容を電子ファイルとして作成し、電子署名やタイムスタンプを利用して締結します。法的効力は従来の紙の契約書と同じで、適切なプロセスを経れば十分に有効です。
【主な特徴】
[ペーパーレス]
紙を使用しないため、環境負荷が低く、保管スペースが不要です。
[時間とコストの削減]
契約書の郵送や印刷が不要となり、契約締結までの時間を短縮できます。
[セキュリティ]
電子署名や暗号化技術を利用することで、改ざんの防止や契約者の認証が可能です。
[効率性]
クラウド上で契約書を一元管理できるため、検索や共有が簡単に行えます。
【電子契約の法的根拠】
日本では、電子契約は「電子署名法」や「民法」に基づいて法的効力が認められています。特に、電子署名法においては、本人確認が行われた電子署名は紙の署名と同等の効力を持つとされています。
[使用例]
- 企業間取引(B2B): 売買契約や業務委託契約など
- 雇用契約: 従業員との雇用契約を電子化
- 個人利用: 不動産契約や保険契約など
電子契約は、効率性や環境負荷の軽減が求められる現代において、ますます普及が進む技術です。もし導入を検討している場合、契約の種類や必要な法的要件を十分に確認することが重要です。
人気の電子契約サービス一覧
印紙税や郵送料の削減、契約にかかるリードタイムの短縮、従業員との雇用契約の締結や更新作業、テレワークが普及した中で押印のために出社する必要がなくなるなど、電子契約サービスは日々の業務効率化に大きく貢献します。
クラウドサイン(弁護士ドットコム(株))|弁護士監修で高いセキュリティ
クラウドサインは、250万社以上の導入実績を誇り、累計送信件数は1,000万件を超えている国内シェアNo.1のクラウド型電子契約サービスです。「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換えることで、契約業務をオンラインで完結させる革新的なサービスです。電子署名法に完全に準拠しており、弁護士監修のもと、官公庁や金融機関でも利用される高いセキュリティと信頼性を備えています。
主な特徴をご紹介します。
(1)電子署名法に準拠
事業者署名型(立会人型)電子契約サービスとして、電子署名法に定める「電子署名」として認められており、法務省・デジタル庁の承認を得ています。
(2)セキュリティの高さ
SOC2 Type1、ISO27001、ISO27017などの各種認証制度をクリアし、二要素認証や暗号化通信などのセキュリティ機能を備えています。データは日本国内の2ヶ所のデータセンターで厳重に保管されます。
(3)使いやすさと多機能性
ITに不慣れな人でも簡単に操作できるシンプルなUIを備え、契約締結から契約書管理まで一貫してサポートします。対面申込みや営業支援など、さまざまな機能をオプションで利用可能です。
(4)導入支援とサポート
導入コンサルティングや運用支援が充実しており、課題解決や運用定着のための徹底的なサポートが提供されます。
(5)多くの外部サービスとの連携
Microsoft TeamsやKintoneなどのビジネスソリューションとの連携が豊富で、業務の効率化を支援します。
(6)電子署名とタイムスタンプ
契約書をアップロードし、相手方の同意が得られれば電子署名が施され、改ざん防止も公開鍵暗号技術により担保されます。
クラウドサインは、電子契約の効率化やセキュリティ強化を求める多くの企業にとって非常に有用であり、特に官公庁や金融機関など、厳しいセキュリティ要件を必要とする組織にも対応可能です。
料金:
Light | Corporate | Business | Enterprise |
個人事業主や少人数の企業向けプラン 登録できるユーザー数は無制限、送信や保存できる書類件数も無制限 |
電子契約・書類管理の機能を備えた一般企業向け標準プラン | 内部統制・セキュリティを強化する機能を備えたプラン | 全社利用を想定された企業向けの書類管理機能を備えたプラン |
月額 10,000円 税込11,000円 +送信料200円/件 |
月額 28,000円 税込30,800円 +送信料200円/件 |
要お問合せ |
要お問合せ |
*無料プランがあります。こちらは、最低限の契約締結業務に特化したプランで、登録できるユーザー数は1名、1ヶ月の送信件数は3件までとなっています。電子署名とタイムスタンプ機能が利用可能です。月額料金は無料ですが、送信料は1件あたり200円がかかります。
契約の法的信頼性を最優先に考え、官公庁や大企業との取引が多い場合や、強力なサポート体制を重視する場合は、クラウドサインは適しているでしょう。
クラウドコントラクト|契約業務を効率化したい少数案件の方へ
クラウドコントラクトは個人事業主や中小企業向けの電子契約サービスです。コロナ禍でテレワークや脱ハンコが注目されている中、このサービスは社外との契約だけでなく、社内の誓約書やその他の書類の締結にも利用可能です。月に大量の契約があるわけではないが、契約業務があり、そこに時間と人手をとられたくない、印紙代などコストカットしたいといった中小企業の要望に応えたサービスです。
主な特徴をご紹介します。
(1)シンプルで使いやすいデザイン
シンプルで直感的なデザインが特徴で、実際に導入した企業からも好評を得ています。
(2)低コストながら充実した機能
月額料金がリーズナブルでありながら、電子署名、タイムスタンプ、ファイル名検索といった電子契約に必要な基本機能が全て利用可能です。また、2022年1月改正の電子帳簿保存法にも対応しています。
(3)契約相手への負担軽減
契約相手がアカウント作成をする必要がないため、相手にも負担をかけずに電子契約が可能です。
(4)業務効率化に役立つ機能
契約書の一括送信や権限機能(オプション)など、契約書管理や業務効率化をサポートする機能が充実しています。さらに、サポート体制もメール、チャット、電話を通じて充実しており、安心して利用できます。
クラウドコントラクトは、中小企業のニーズに応えて開発されたため、大規模企業向けの高度なカスタマイズや他の外部サービスとの連携機能には対応していません。また、月に数百件の契約を締結する企業には向いていません。
料金:
3つの料金プランがあります。
プラン | スターター | ライト | スタンダード |
特徴 |
月10件まで無料 *11件以降は1件100円 1アカウントまで無料 *2アカウント以降は1個500円/月 |
月50件まで無料 *51件以降は1件30円 5アカウントまで無料 *6アカウント以降は1個500円/月 |
月100件まで無料 *101件以降は1件30円 10アカウントまで無料 *11アカウント以降は1個500円/月 |
料金(1年契約の場合/1ヶ月あたり) |
1,980円~ |
3,980円~ |
7,480円~ |
詳しくはこちらのバナーから
電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン)|豊富な機能でコスパよし
電子印鑑GMOサインは、350万社以上の事業者に利用されている信頼性の高いサービスです。
主な特徴をご紹介します。
(1)低コストで利用可能
契約印タイプ(立会人型電子署名)の送信料は1件あたり100円(税込110円)で、コストパフォーマンスの良さが特徴です。
(2)安全な文書保管
部外秘の文書も安心して保管できる権限設定や閲覧制限機能を追加費用なしで標準搭載しており、大切な文書を確実に管理できます。
(3)法的安心感
電子署名法に準拠しているため、法的にも安心して利用でき、より本人確認の厳格さが求められる場合には当事者型電子署名を利用・併用することも可能です。
(4)多様なサービスとの連携
Salesforceやkintone、boxなどのCRMやSFA、ワークフローとAPIで連携可能。これにより、既存の業務プロセスとシームレスに統合し、業務効率を大幅に向上させることができます。
(5)あらゆるシーンに対応
政府見解に基づき、契約の性質や本人確認レベルに応じたサービスの選択が推奨されていますが、このサービスは1つのプラットフォームで様々な契約シーンに対応できます。
(6)トップレベルのセキュリティ技術
このサービスは、国内No.1の電子認証局であるグローバルサインの技術を採用し、国際的な基準に準拠した審査を受けているため、高いセキュリティ水準を保っています。
(7)スマホ対応
GMOサインのスマホアプリを使えば、パソコンを使わずにスマホで契約の締結業務を完了させることができ、契約業務をよりスピーディに行えます。
(8)多言語対応
日本語、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ミャンマー語、ベトナム語の計8カ国語に対応しています。
料金:
プラン | 契約印・実印プラン(立会人型・当事者型) |
特徴 |
ユーザー数:無制限 送信数:無制限 署名⽅法 契約印タイプ(立会人型) 実印タイプ(当事者型) マイナンバー実印(オプション) |
料金 |
⽉額基本料⾦8,800円(税込9,680円) +送信料 契約印タイプ(立会人型)100円 / 件(税込110円) 実印タイプ(当事者型)300円 / 件(税込330円) |
*「お試しフリー」という無料トライアルプランがあります。このプランは署名⽅法は契約印タイプ(立会人型)でユーザー数:1名、送信数上限5件/月です。
電子印鑑GMOサインは、コストの低さ、法的安心、強力なセキュリティ、多様な連携機能などを兼ね備えており、幅広い事業者にとって効率的で便利な電子契約ソリューションとなっています。
freeeサイン(freeeサイン株式会社)|契約書作成~保管までクラウド上で
freeeサインは、文書作成~締結~保管まで全てクラウド上で行うことができる便利な電子契約サービスです。
主な特徴をご紹介します。
(1)契約書の作成&チェックが簡単にできる
契約書のひな形やテンプレートを使って簡単に文書が作れる上、AIがリスクをチェックするので、見落としがなくて安心です。契約書もスムースに作れます。
(2)送信&締結が簡単にできる
電子契約の送信や締結以外に、「freee人事労務」やSalesforce、kintoneなどと連携して、普段使っているツールとシームレスに連携できます。仕事がもっと効率的に進みます。
(3)書類の保管・管理がしっかりできる
契約締結後の文書はフォルダで整理して保管できるので、後から探すのも楽です。紙の契約書やPDFもまとめて管理できるので、すべてが一元化されて便利です。
(4)初心者でも安心のサポートがあります。
freeeサインのサポートは電話での解決率が高く、応答も早いので、電子契約に慣れていなくても安心して使い続けられます。
freeeサインは、契約に関わるすべてのステップを簡単にしてくれる上、サポートもしっかりしているので、初めてでも使いやすい電子契約サービスです。
料金:
プラン | Starter | Standard | Advance/Enterprise |
特徴 |
電子契約を始めるために 必要最低限の機能を備えたプラン ユーザー数:1名 電子サイン無料枠:50通/月 |
機能を十分に備えた 電子契約の決定版プラン ユーザー数:10名 電子サイン無料枠:100通/月 |
複数部署での利用にも適した 内部統制機能を備えたプラン |
料金 |
年一括払い実質 5,980円 / 月 |
年一括払い実質 29,800円 / 月 |
要お問合せ |
*無料トライアルがあります。
マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)|送信や保管にかかる追加費用は0円
マネーフォワード クラウド契約は、契約業務を効率化し、内部統制を強化する電子契約・契約書管理サービスです。主に個人、小規模〜中小企業、そしてIPO準備や上場企業向けに提供されています。このサービスは、契約書の作成から申請、承認、締結、保存、管理までのすべてのプロセスをカバーし、契約業務全体をよりスムーズに進めることができます。
主な特徴をご紹介します。
(1)契約業務を一元管理
契約書の作成から承認、締結、保存、管理までのすべてのプロセスを一つのプラットフォームで管理でき、申請承認履歴も一緒に管理することで、業務の効率化が図れます。最短数分で契約を完了させることができるため、スピーディに業務が進みます。
(2)紙と電子契約の一括管理
電子契約だけでなく、紙の契約書も同じ画面で一元管理可能です。さらに、他社の電子契約サービスから受領した契約データも自動で取り込むことができるため、複数の契約形式を効率的に管理できます。
(3)他サービスとの連携
マネーフォワードの他の製品と連携することで、契約業務にとどまらず、バックオフィス全体の業務効率化を実現します。これにより、企業の事務作業がシンプルに、より効率的に行えます。
(4)料金システムが安心
契約書の送信や保管にかかる追加費用はなく、件数による課金や上限も設定されていません。契約書の数が増えても安心して利用し続けることができます。
(5)契約プロセスの可視化とバージョン管理
契約審査や社内外でのコミュニケーションを含めた契約経緯の記録とバージョン管理が可能で、契約内容がどのように合意され、誰がいつ承認したのかを一目で確認できます。これにより、契約プロセス全体をスマートに管理でき、トラブルを防ぐことができます。
料金:
契約締結のみの場合 |
個人向けは900円/月〜 法人向け(30人以下)は2,980円/月〜 法人向け(31人以上)は4,980円/月〜 |
*注 このサービスの特徴である「契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理」をワンストップで行う場合は、上記の料金ではなく、お問い合わせが必要となります。
WANSign(株式会社NXワンビシアーカイブズ)|文書管理のプロ
WAN-Sign(ワンサイン)は、NXワンビシアーカイブズが提供する電子契約・契約管理サービスです。これまでに4,000社以上の機密書類を管理してきた同社が持つ豊富なノウハウを活かし、セキュリティ性の高い文書管理を提供しています。
主な特徴をご紹介します。
(1)様々な署名方式に対応
当事者型や立会人型など、契約の重要性に応じた署名方法を選べます。実印版の厳格な契約締結から、メール認証を用いた簡易な認印版の締結まで、多様な締結方法をサポートし、契約プロセスを柔軟に改善します。
(2)契約書の一元管理
紙とデジタルの契約書を一元的に管理でき、さらに他社の電子契約サービスで署名したPDFも含めて管理が可能です。これにより、文書の効率的な管理と検索機能のカスタマイズが可能になり、全社的に活用できます。
(3)高度なセキュリティ標準機能
WAN-Signは、ISMSやISO27017、プライバシーマークなどの認証を取得しており、業界最高水準のセキュリティを標準装備しています。ユーザー権限の設定やIPアドレスによるログイン制限、承認漏れ防止のワークフロー設定などのセキュリティ対策が充実しています。
(4)外部システムとのAPI連携
SalesforceやKintoneなどの外部システムと連携することで、契約書の自動締結や管理が効率化されます。基幹システムと連携して、必要な作業を自動化し、業務の手間を大幅に削減します。
WAN-Signは、電子契約だけでなく、書面契約も含めた文書管理を包括的にサポートし、企業の契約業務を効率化・セキュリティ強化します。
料金:
WAN-Signの料金体系には、署名タイプ別に異なる料金や相手先の費用負担が設定されています。それぞれの特徴を以下にまとめます。
署名タイプ別 | 【当事者型】実印版・電子証明書(電子署名) | 【立会人型・事業者署名型】認印版・メール認証 | 【ハイブリッド版】(自社が実印版、相手先が認印版) |
アカウント開設 |
自社・相手先ともに必須です。 |
自社は必須ですが、相手先は不要です。 |
自社は必須ですが、相手先は不要です。 |
無料利用範囲 |
契約締結は3件/月まで無料。 超過すると、契約締結1件ごとに300円の料金が発生します。 |
署名依頼送信は3件/月まで無料。 超過すると、送信1件ごとに100円の料金が発生します。 |
契約締結は3件/月まで無料。 超過すると、契約締結1件ごとに300円の料金が発生します。 相手先は別途費用不要で利用可能です。 |
電子証明書発行料 |
自社・相手先ともに8,000円/年(1署名者ごとに申請が必要) |
記載なし |
記載なし |
電子データ管理料 |
累計10件まで無料。 超過すると 自社、相手先ともに費用発生 5,000件ごとに10,000円/月。 200GB(約40万件)で30,000円/月。 以降、100GBごとに10,000円/月の追加料金がかかります。 |
累計10件まで無料。 超過すると 自社のみ費用発生 相手先には別途費用がかかりません。 5,000件ごとに10,000円/月(自社負担)。 200GB(40万件)で 30,000円/月 以降100GBごとに10,000円/月の追加料金がかかります。 |
累計10件まで無料。 超過すると 自社のみ費用発生 相手先には別途費用がかかりません。 5,000件ごとに10,000円/月(自社負担)。 200GB(40万件)で 30,000円/月 以降100GBごとに10,000円/月の追加料金がかかります。 |
*各プランには無料枠があり、特に少ない契約数の企業にはコストを抑えられる設計となっています。契約件数やデータ管理量が無料枠を超えると従量課金制が適用されます。
BtoBプラットフォーム 契約書(株式会社インフォマート)
BtoBプラットフォーム 契約書は、発行側と受領側がWEB上で簡単に契約を完了できる高度な電子契約システムです。
主な特徴をご紹介します。
(1)大規模な利用実績
BtoBプラットフォーム全体で、100万社が利用しており、運用実績は20年以上と信頼性の高いサービスです。
(2)業務効率化とコスト削減
契約書の管理や締結がクラウド上で完結できるため、印紙代や郵送コストが削減され、業務効率が向上します。さらに、取引先も無料会員として便利機能やセキュリティ機能を利用可能です。
(3)タイムスタンプと電子署名
契約書にはタイムスタンプと電子署名が付与され、最大で5社間の契約が可能です。これにより、取引の透明性と信頼性が確保されます。
(4)過去の書面契約のデジタル管理
過去に”紙”で取り交わした契約書もクラウド上で保管でき、安全に社内で共有可能です。また、契約書のステータスや期限、取引先別、契約種別などで簡単に管理・検索できるため、効率的に契約管理が行えます。
(5)電子帳簿保存法対応
電子帳簿保存法の保存要件を満たしており、取引先とともに法令を遵守した契約書の保存・管理ができます。
(6)柔軟な契約管理機能
契約書のアップロードはWordやPDF形式で対応しており、Wordファイルは自動的にPDFに変換されます。契約書の進捗状況をリアルタイムで確認し、取引先が契約書をクラウド上で受領し締結が可能です。また、契約書に対してコメントや差し戻しが可能で、取引の柔軟な調整が行えます。
(7)ブロックチェーン技術
締結された契約情報はブロックチェーン上に記録され、さらにタイムスタンプや電子署名が付与されるため、契約の改ざん防止や証拠保全が強化されています。
(8)詳細な契約管理機能
契約書の一覧表示や、ステータス、取引先、契約費用などでの検索・表示が可能です。また、全文検索機能も備えており、契約書の内容を効率的に確認・管理できます。ユーザーごとに参照権限を設定し、閲覧制限を設けることも可能です。
(9)アラート機能
契約書の有効期限に対して、アラート通知を設定することができ、重要な契約期限の管理が容易になります。
料金:
プラン | シルバープラン | ゴールドプラン |
特徴 |
電子契約機能のみで スタートしたい方向け |
電子契約機能だけでなく 保管機能を利用したい方向け |
料金 |
月額¥10,000〜 |
月額¥30,000〜 |
*お試しを希望される方向けに「フリープラン」があります。この無料プランでは、ユーザー数は無制限、電子契約[契約締結]は月5件まで、電子保管[自社保管]は月3件まで利用可能です。
Shachihata Cloud(シヤチハタ株式会社)
Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)は、バックオフィスの業務を支援するDXツールで、電子印鑑、電子決裁、電子契約をデジタル化し、業務効率を大幅に向上させる多彩な機能を提供しています。以下はこのサービスの特徴です。
主な特徴をご紹介します。
(1)電子印鑑機能
Shachihata Cloudでは、角印や代表社印、手書きサインなど、既存の印鑑をそのまま電子化できます。捺印のログ(誰がいつ捺印したか)が証跡として記録され、印鑑の不正利用を防止し、透明性を確保します。
(2)ワークフロー機能
Excel、Word、PDFなどの帳票フォーマットをそのまま使い、シンプルなUIで回覧・承認ができます。スマホアプリも提供されているため、外出先でもワンクリックで承認が完了し、回覧の進捗状況もリアルタイムで確認可能です。承認までの時間が大幅に短縮され、業務のスピードアップを図れます。
(3)文書管理機能
電子帳簿保存法に準拠し、JIIMA認証を取得した文書管理オプションを提供しています。回覧後の文書もクラウド上で安全に保管され、契約業務や社内文書の決裁にも対応します。
(4)グループウェア機能
電子印鑑やワークフロー機能に加え、業務効率化を後押しするスケジューラ、掲示板、名刺フォルダ、タイムカードなどのグループウェア機能が標準で提供されます。さらに有料オプションとして、タスク管理、チャットツール、勤怠管理システムなども利用可能です。
(5)高度なセキュリティ対策
Shachihata Cloudでは、通信回線や登録ファイルの暗号化、パスワード設定、複合認証などにより、セキュリティが強化されています。電子署名やタイムスタンプにより文書の改ざんを防止し、原本性が担保されます。また、二要素認証やIPアドレス制限で不正アクセスも防ぎます。
(6)導入実績
Shachihata Cloudは101万件の導入実績があり、97%の継続率、月間利用数は612万件を誇ります。多くの企業で信頼されているツールです。
このように、Shachihata Cloudは、電子化を推進し、業務の効率化とセキュリティ強化に貢献する多機能な電子印鑑・ワークフローサービスです。
料金:
プラン |
コミュニケーション満足セット |
ワークフロー充実セット |
文書管理充実セット |
セキュリティ強化セット |
料金 |
利用者/月額費用220円【税込】 |
利用者/月額費用330円【税込】 |
利用者/月額費用220円【税込】 |
利用者/月額費用220円【税込】 |
*15日間無料トライアルがあります。
ベクターサイン(株式会社ベクターホールディングス)
ベクターサインは、契約に関わる文書作成から締結、管理、保管までのすべての手続きをオンラインで一元化する電子契約サービスです。毎月100件送信する場合、他社サービスと比較してコストを抑えられるため、一定の送信量がある企業にはおすすめです。
主な特徴をご紹介します。
(1)契約手続きの一元管理
ベクターサインは、文書の作成、締結、管理、保管をすべてオンラインで完結できるため、時間や労力の節約に貢献します。印紙コストの削減や、書類の紛失やミスのリスクを軽減し、契約業務の負担を大幅に軽減します。
(2)リモートワークに最適なクラウドベース
ベクターサインはセキュアなクラウドベースのシステムで、どこからでも安全にアクセス可能です。リモートワークやテレワークにも最適で、契約業務を効率的に行えます。
(3)コスト面の優位性
スタンダードプランでは毎月100件分の送信料が含まれており、送信ごとに追加料金が発生しません。そのため、月額料金内で追加費用を気にすることなく利用でき、年間を通じて他社サービスと比較してコストを抑えることが可能です。
(4)シンプルな導入プロセス
ユーザー登録やサービスの利用手順がシンプルで、簡単に導入できます。取引先は登録不要で署名できるため、相手側の負担も軽減されます。
(5)他サービスの文書も一元管理
ベクターサインでは、他社で締結した電子署名やタイムスタンプが付いたファイルもアップロードして保管できます。これにより、複数のサービスを利用している場合でも、ベクターサイン内で一元管理することが可能です。
(6)柔軟な承認ルート設定
送信ルートの設定はガイドに沿って簡単に行え、社内ルールに基づいた申請も設定できます。作成したルートは保存でき、次回以降は呼び出すだけで簡単に利用可能です。グループ承認や代理署名にも対応しており、幅広いシーンで利用できます。
料金:
プラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
特徴 |
送信件数:30件/月 送信件数の繰越:最大90件/月まで 機能:すべて利用可能 ユーザー数:無制限 保管数:無制限 |
送信件数:100件/月 送信件数の繰越:最大300件/月まで 機能:すべて利用可能 ユーザー数:無制限 保管数:無制限 |
料金 |
実質¥5,500/月(税込) 年額¥66,000/年(税込) |
実質¥11,000/月(税込) 年額¥132,000/年(税込) |
*無料トライアルがあります。(送信件数:期間内に30件まで、送信件数の繰越:なし、機能:すべて利用可能、ユーザー数:無制限、保管数:無制限)
DocuSign(ドキュサイン)(DocuSign Inc.)
DocuSign(ドキュサイン)は、世界中で100万社以上の企業や団体に利用されているグローバルスタンダードな電子署名サービスです。カリフォルニア州サンフランシスコに本社を持ち、電子署名テクノロジーの先駆者として、契約書や申請書、申し込み書などの署名・承認・処理をオンラインで簡単に行うことができます。
主な特徴をご紹介します。
(1)オンラインでの署名・承認プロセス
DocuSign eSignatureを利用することで、契約書や申請書などの書類の署名や承認をオンラインで簡単に完了できます。これにより、紙の書類や押印の手間が省かれ、コスト削減と生産性の向上が図れます。
(2)リードタイムの短縮
郵送や対面での書類のやり取りが不要になり、承認や意思決定が迅速化されます。書類の整理や保管も効率化され、迅速な検索が可能です。
(3)セキュアなプラットフォーム
DocuSignは、堅牢なセキュリティ基準を満たしており、ISO 27001やSOC1 Type2、SOC 2 Type2など、第三者機関による認証も取得しています。電子帳簿保存法に対応しており、法的要件を満たした文書管理が可能です。
(4)豊富なインテグレーションとAPI拡張性
DocuSignは、Salesforce、Microsoft、Googleなどの400以上のインテグレーションを提供し、受賞歴のあるAPIでワークフローを拡張し、契約プロセスを自動化します。これにより、手作業を減らし、業務の効率化が促進されます。
(5)法的有効性
DocuSign eSignatureは、アメリカや日本を含む多くの国で適法とされ、電子署名が付与された文書は日本国内でも裁判所に証拠として提出可能です。
(6)電子印鑑の自動生成
名前、会社名、部署名を入力するだけで電子印鑑を自動生成でき、印影イメージのアップロードも可能です。様々な文書で活用でき、簡単に操作できます。
(7)マルチデバイス対応
DocuSignは、パソコン、スマートフォン、タブレットなどのデバイスで利用でき、場所を問わずに文書の準備、署名、捺印が可能です。操作はガイドに従うだけで簡単に行えます。
(8)多様な業務への対応
DocuSignは、契約や合意だけでなく、社内外での稟議や合意形成が必要なさまざまな業務にも対応します。業務の効率化とコスト削減を実現し、企業のプロセス全体をデジタル化します。
料金:
プラン |
Personal(個人向け)プラン |
Standard(企業向け)プラン |
Business Pro(企業向け)プラン |
特徴 |
ユーザー数:1名のみ |
部署やチーム単位での利用に適しています。 手続きが完了していない場合に自動でリマインダーを送信したり、有効期限を設定することなどが可能 ユーザー数:最大50名まで追加可能 |
Standardより多くの機能搭載 署名者に対して電子署名と同時に支払いを依頼することができる「支払い機能」、署名者の身元を確認する「本人確認機能」などがあります ユーザー数:最大50名まで追加可能 |
料金 |
月額プラン:月 ¥1,650 年額プラン:1ユーザーあたり 月 ¥1,100(年間 ¥13,200) |
月額プラン:1ユーザーあたり 月 ¥ 5,000 年額プラン:1ユーザーあたり 月 ¥ 2,800(年間 ¥33,600) |
月額プラン:1ユーザーあたり 月 ¥7,200 年額プラン:1ユーザーあたり 月 ¥4,400(年間 ¥52,800) |
電子契約サービスを選ぶ際のポイント
電子契約サービスを選ぶ際のポイントは、企業のニーズや業務フローに適したサービスを選定することが重要です。以下、選ぶ際の主なポイントを挙げます。
■使いやすさ
サービスが直感的で使いやすいかどうかは、スムーズな導入と社内での普及に大きく影響します。従業員や取引先が簡単に操作できるインターフェースを備えているかを確認しましょう。
■セキュリティと法的対応
電子契約は契約書のデジタル化を行うため、セキュリティが非常に重要です。タイムスタンプや電子署名などのセキュリティ機能を備えており、電子帳簿保存法や電子署名法に準拠しているか確認しましょう。また、ISOやSOCなどのセキュリティ認証を取得しているかどうかもチェックポイントです。
■コスト
初期導入費用や月額費用、従量課金制など、サービスの料金体系を比較して、コストパフォーマンスが高いサービスを選びましょう。利用頻度に応じて、無料プランや基本プランがあるかも考慮すると良いです。
■機能の充実度
電子署名やタイムスタンプ機能だけでなく、ワークフローの自動化やファイル管理機能、検索機能など、業務効率化に役立つ機能が備わっているかを確認します。また、文書のテンプレート管理や、社外の取引先がアカウントなしで署名できる機能も便利な機能です。
■他システムとの連携
既存の業務システムやCRM、ERP、会計ソフトなどと連携できるかどうかも重要です。API連携や、SalesforceやMicrosoftなどの外部ツールとのインテグレーションが可能であれば、契約業務の効率化がさらに進みます。
■サポート体制
サポートが充実しているかどうかも重要です。トラブルが発生した際に迅速に対応できるメール、チャット、電話サポートが提供されているか確認しましょう。また、導入時のサポートや、ヘルプセンター、FAQの充実度もポイントです。
■契約件数のスケーラビリティ
契約件数が多い企業の場合は、無料件数や従量課金制の上限、追加料金についても確認が必要です。契約件数が増えた際に柔軟に対応できるプランや料金体系を持つサービスを選びましょう。
電子契約のメリットとは?
電子契約のメリットを以下にまとめてみました。
(1)コスト削減
印刷、郵送、紙の保管費用が不要。
ペーパーレス化により、資源の節約とコスト効率を実現。
(2) 時間の短縮
契約書の作成から締結までオンラインで完結。
書類の郵送や押印のための待機時間が不要。
(3)業務効率の向上
契約書をクラウドで管理・共有できるため、検索やアクセスが容易。
自動通知機能で締結状況の確認や期限管理がスムーズ。
(4)セキュリティの向上
電子署名やタイムスタンプにより、契約内容の改ざんを防止。
契約者の本人確認が明確になり、信頼性が向上。
(5)環境への配慮
紙の使用量を削減し、環境負荷を軽減。
脱炭素社会の推進にも寄与。
(6)柔軟な対応
場所や時間に関係なく契約締結が可能。
海外との契約も容易に実施。
(7)法的効力の確保
日本では「電子署名法」に基づき、適切に運用すれば法的効力が紙の契約書と同等。
改ざん検知機能により証拠力も強化。
まとめ
サービスを選ぶ際には、自社の契約業務の量を把握することが重要です。また、ユーザー数や保管機能の有無などによって、選定のポイントは変わってきます。
電子契約サービスは、コスト削減や業務効率化、法令遵守の面で大きなメリットをもたらすツールです。特に、中小企業や個人事業主にとっても、初期投資が少なく手軽に導入できるクラウド型サービスは、ビジネスのデジタル化を加速させる強力なサポートとなります。
今回ご紹介した10社の電子契約サービスには、それぞれ異なる特徴や利点があります。貴社のニーズに最適なサービスを選ぶことで、契約業務をスムーズに進め、さらなる生産性向上を目指すことができるでしょう。DX化が進む今こそ、電子契約の導入を検討し、未来志向のビジネス展開を実現してみてはいかがでしょうか。