Z世代の教育方法10つのポイント!大手企業の取り組み事例まで紹介

Z世代の教育方法10つのポイント!大手企業の取り組み事例まで紹介

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1990年代後半に生まれたZ世代を新入社員として採用した企業で、どのように教育すればよいか分からないという悩みが出ています。

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」によると、就職後3年以内の離職率は約30%のため、教育方法を間違えてしまうと若手人材が他社に流れていってしまいます。Z世代に長く働いてもらうためには、どのような工夫をすれば良いのでしょうか?

今回は、Z世代の特徴から教育方法まで詳しく解説していきます。この記事を読めば、Z世代の教育方法がわかるようになるため、参考にしてみてください。

人材教育で知りたいZ世代の6つの特徴

20代男性のビジネスパーソンが笑顔でこちらを見ている様子

Z世代の特徴や価値観を理解しておかなければ、人材教育に失敗してしまうかもしれません。そのため、最初にZ世代の特徴について理解をしておきましょう。ここでは、人材教育の前に、知っておきたいZ世代の特徴をご紹介します。

1.ネットリテラシーが高い

Z世代は、ネットリテラシーが高いです。その理由は、学生時代からスマホを所有しており、TwitterやInstagramなどのSNSを活用して、コミュニケーションを図っていたためです。

具体的に説明すると、他の世代はGoogleやYahoo!の検索エンジンで情報収集する傾向がありますが、Z世代はTwitterやInstagramで情報収集する傾向があります。

SNSを活用すれば鮮度の高い情報が収集できるため、Z世代はネットリテラシーが高いと言われています。

2.人とのつながりを重要視する

Z世代は人とのつながりを重視します。その理由は、SNSを活用してコミュニティに気軽に参加できるようになったことと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で学校で友達が作れなかったためです。

SNSアカウントを使用してコミュニティに参加し、感動をリアルタイムで共有するなど、人とのつながりやコミュニティを重要視する傾向があります。

3.個性を重視する

Z世代は個性を重視する傾向があります。その理由は、SNSを活用して差別や貧困などの社会課題や社会情勢に触れてきたためです。また、学校教育でも多種多様な価値観を認めることを教わっています。そのため、多様な価値観を柔軟に受け入れることができるのです。

具体的に説明すると、国籍による人種やジェンダーを差別することなく平等に考えることができます。このように、多種多様な価値観を受け入れられるので、自分自身の個性を大切にしたいとも考えています。

4.社会問題への関心が高い

Z世代は社会問題への関心が高いです。その理由は、インターネットやSNSを活用して最新情報を収集できるため、国内外で起きている問題に対して意見を発信したり、議論を交わしたりしているためです。

具体的に説明すると、持続可能な開発SDGsに興味を持っているZ世代が多いです。就職先選びの1つに、SDGsに取り組んでいる企業であるかを基準に設けるZ世代が増えています。このように社会問題への関心が高いこともZ世代の特徴です。

5.体験型の消費に価値を感じている

Z世代は、体験型の消費に価値を感じています。その理由は、サブスクリプションサービスが普及したことで、物への所有欲求が下がったためです。

消費者庁の「平成29年版消費者白書」によると、「スポーツ観戦」「映画」「コンサート鑑賞」にお金をかけていると回答した割合は、15~19歳が最も多く34.6%でした。このように物の所有から、体験の消費に価値を感じていることもZ世代の特徴です。

6.ワークライフバランスを重視する

Z世代は、ワークライフバランスを重視する傾向があります。

その理由は、競争に勝ちぬいて出世したいという志向より、自分自身が思い描く幸せを実現したいという志向を持っているためです。そのため、仕事だけではなく、家族や友人と過ごすプライベートな時間を大切にできる、ワークライフバランスを重視する傾向があります。

仕事終わりの飲み会に強引に誘うと、Z世代との関係性が壊れてしまう恐れがあるため、注意してください。

Z世代の人材教育を行う際の10つのポイント

セミロングの20代女性社員が笑顔で座っている様子

Z世代の特徴を把握した上で、人材教育のポイントを押さえていけば、教育が円滑に行えるでしょう。ここでは、Z世代の人材教育を行う際のポイントをご紹介します。

1.フラットな関係づくり

Z世代の教育の一歩目は、フラットな関係づくりです。その理由は、Z世代は自分の考えを発信できる場所があることを望んでいるためです。

具体的に説明すると、部署内だけの関係性ではなく、会社全体の組織やメンバーとの関係を強められるような環境を整えることが重要になってきます。Z世代に意欲的に働いてもらうために、オープンでフラットな関係を目指しましょう。

2.自分の価値観を押し付けない

Z世代を教育する場合は、自分の価値観を押し付けないようにしましょう。

Z世代は、終身雇用が当たり前と思っておらず、転職や独立など複数の選択肢が当たり前と思っています。そのため、価値観を押し付けられてしまうと、個性が認めてもらえないと感じて、退職を選んでしまうかもしれません。

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」によると、就職後3年以内の離職率は効率39.5%、大卒32.8%と高い水準を記録しています。そのため、Z世代を教育する場合は、自分の価値観を押し付けないようにしましょう。

3.相手の価値観を否定しない

Z世代を教育する場合は、相手の価値観を否定しないようにしましょう。その理由は、Z世代は多様性を認めており、個性を活かして働きたいと考えているためです。

Z世代が使用しているTikTokには「アンチ」「批判」が存在しません。これは、Z世代の多様性を認める倫理観の根幹が支えているものです。そのため、Z世代を教育する場合は、相手の価値観を否定しないようにしましょう。

4.相手の個性を伸ばしていく

Z世代の個性を伸ばす教育を行いましょう。その理由は、Z世代は個性を大切にして、自分らしく働くことを望んでいるためです。相手の個性を理解した上で「○○さんは○○だから、○○の仕事を依頼したい」と依頼するとモチベーションを上げることができます。このように、Z世代の個性を伸ばしていく教育を行っていきましょう。

5.客観的に評価を行う

Z世代の働きぶりの評価は、客観的に行いましょう。その理由は、評価者の主観的な判断で評価してしまうと、信頼関係を築くことができないためです。信頼関係を築けなければ、Z世代のモチベーションを引き出せません。そのため、仕事のプロセスと成果を可視化した上で、納得感のある評価をしましょう。

6.新しい慣習を取り入れる

Z世代は、テクノロジーを活用して業務効率化することを重視しています。そのため、従来からある非効率的な業務は理解できません。働きにくい職場環境と思われると、退職されてしまう恐れがあります。このような問題が起きないように、古い慣習は捨てて、新しい慣習を積極的に取り入れていきましょう。

7.具体的な目的を伝える

Z世代を教育する場合は、具体的な目的を伝えるようにしましょう。個性を大切にしたいZ世代に対して、「上司の指示に従え」というような非論理的な扱い方は好ましくありません。

そのため「なぜ業務をする必要があるのか?」「なぜ仕事をお任せしたいのか?」を具体的に伝えましょう。目的を伝えるために、定期的な個別面談を行うのも有効的です。

8.目標達成したら褒める

Z世代が目標達成したら褒めてください。その理由は、Z世代は打たれ弱く、褒められることで伸びる傾向があるためです。

しかし、目標達成できずに悩む従業員が出てくることでしょう。Z世代は目標が達成できなければ心が折れてしまうので「ここではダメだったかもしれないけど、その他は良かったよ」と褒めてあげることでモチベーションが上げられます。

9.メンターは言動の一致を心掛ける

Z世代を教育する際に、メンターは言動の一致を心掛けなければいけません。その理由は、Z世代は信頼できない相手のために働きたいと思わないためです。

Z世代は、インターネットを活用して多種多様な情報に触れており、信頼できる情報かどうかを判断して生きています。そのため、少しでも相手に違和感を抱いたら、信頼してはいけない人と判断されてしまうのです。このような問題が発生しないように、メンターは言動が一致するように心がけましょう。

10.必要に応じて助ける

Z世代が仕事で躓いたら、必要に応じて助けるようにしましょう。その理由は、Z世代は信頼できる相手への貢献度が高い傾向があるためです。

助けられる職場環境を整備したい方は、メンター制度を導入することをおすすめします。メンター制度とは、先輩社員が若手社員の悩みや不安の相談に乗りながら、指導・育成する制度です。この制度を導入すれば、Z世代が安心して働けるようになるでしょう。 

Z世代の人材教育に取り組む企業事例3選

次に、Z世代の人材教育に取り組む企業事例をご紹介します。大手企業は、独自の教育を実施しているため、参考にしてみてください。

新規事業提案制度の導入(株式会社リクルート)

まだ、ここにない、出会い。より速く、シンプルに、もっと近くに。
出典元:株式会社リクルート公式サイト

株式会社リクルートでは多様性を活かすために、全従業員を対象にした新規事業提案制度を導入しています。この制度で「ゼクシィ」「R25」「スタディサプリ」など数多くの事業が誕生しました。

新規事業提案制度は、新入社員も自由に参加でき、採択されたらプロジェクトリーダーとして活躍できるようになっています。新入社員がプロジェクトリーダーに選任すると諸問題も出てきますが、それらをプロジェクトチームでカバーするという、Z世代が働きやすい職場環境の整備されています。このような制度でZ世代のモチベーションを上げているのです。

Z世代主催の研修を開催する(味の素株式会社)

家族3人が笑顔で食事をする様子
出典元:味の素株式会社公式サイト

味の素株式会社では、Z世代主催の研修が定期的に開催されています。部署配属する前に、さまざまな部署を経験してもらって、気づきやアイデアが研修内で発表されます。

その研修内では、Z世代ならではのアイデアが続々と登場しているようです。例えば、商品開発のマル秘話をnoteで配信するというアイデアで、消費者から共感を集めることができて、関係性構築に成功しました。このような研修効果が見込めているため、味の素株式会社では、Z世代向けの商品開発に注力し始めています。

オンライン上でキャリア支援を行う(株式会社セプテーニ)

With Next Wisdomの文字が中央に浮かぶパソコンを操作する背景
出典元:株式会社セプテーニ公式サイト

株式会社セプテーニでは、Z世代のデジタル力を最大限に活用したオンライン完結型の教育支援を実施しています。キャリアを磨けるプラットフォームを用意して、Z世代は自宅で学習することができます。学習費用は会社負担で、金銭的負担もありません。

このプラットフォームでは、動画セミナーだけではなく、VR就業体験やOBOG訪問などができるようになっています。そのため、組織の所属していることを自覚しながら、学習に励むことができます。

まとめ:Z世代を教育する際のポイント

今回はZ世代の特徴と教育方法について解説してきました。Z世代を教育する際のポイントをおさらいしておきましょう。

【Z世代の教育ポイント】

  1. フラットな関係づくり
  2. 自分の価値観を押し付けない
  3. 相手の価値観を否定しない
  4.  相手の個性を伸ばしていく
  5. 客観的に評価を行う
  6. 新しい慣習を取り入れる
  7. 具体的な目的を伝える
  8.  目標達成したら褒める
  9. メンターは言動の一致を心掛ける
  10. 必要に応じて助ける 

ぜひ、これらを意識してZ世代の教育に励んでみてください。

お問い合わせ

※参考文献
『『株式会社アールナイン Z世代に活躍してもらうために企業がするべき3つのこと』』
『リクルートマネジメントソリューションズ「Z世代の新人・若手の育て方・生かし方」』
『株式会社リクルート 新規事業提案制度RING』
『味の素株式会社 味の素㈱、Z世代向け事業創出の専任組織を新設』
『Z世代の時代に向けて企業が備えておくべきこと~北村吉弘×佐藤光紀×髙倉千春×岡島悦子
※出典元ホームページへのリンク
『株式会社リクルート公式サイト』
『味の素株式会社公式サイト』
『株式会社セプテーニ公式サイト

 

 

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