【中小企業】人材育成の課題解決策とは?人材育成も効率化する時代へ

新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモートワーク対応が推奨されました。不測の事態でリモートワークに対応できず悩む企業がいる一方で、柔軟に対応できた企業には共通点がありました。それは、モチベーションの高い従業員です。どのように人材育成を実施すれば、意欲の高い従業員に育てられるのでしょうか?

この記事では、中小企業の人材育成の現状から課題、解決策まで解説します。デジタルツールを活用した人材育成の効率化まで紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

中小企業の人材育成の現状

まずは、中小企業の人材育成の現状から解説します。

7割近くの中小企業がOJTを重視

出典元:中小企業庁「第2部 深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命」

中小企業は生産性向上のために、人材育成に取り組む必要がありますが、主な取り組みとしてOJTが行われています。厚生労働省「平成28年度能力開発基本調査」の調査結果では、「OJTを重視する」及び「OJTを重視するに近い」と回答した企業が全体の7割を占める結果となりました。主なOJTの内容は「とにかく実践させ、経験させる(62.3%)」「仕事のやり方を実際に見せている(60.0%)」です。

OFF-JTを活用したい中小企業が増加

出典元:中小企業庁「第2部 深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命」

厚生労働省の同調査では、OFF-JTを活用したい中小企業が増えていることが伺えます。1社当たりのOFF-JT費用は増加傾向で、人材育成にOFF-JTを検討する企業が増加しています。OFF-JTで実施したい研修内容は以下の通りとなりました。

【OFF-JTで実施したい研修内容】

  • 新規採用者など初任層を対象とする研修(62.6%)
  • 技能の習得(40.8%)
  • ビジネスマナー等のビジネスの基礎知識(28.3%)

自己啓発支援費用を出す中小企業が増加

出典元:中小企業庁「第2部 深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命」

中小企業では、従業員の自己啓発を支援する取り組みが行われています。公共職業能力開発施設や専修学校の受講(2.6%)は低い割合に留まり、インターネットなどによる自宅学習(49.4%)に人気が集中。時間や場所を問わず、自己学習できる場の提供が従業員側から求められていることが分かります。

中小企業が抱える人材育成の課題と解決策

中小企業の現状をご紹介しましたが、各企業が抱える人材育成の課題には共通点があります。ここでは、中小企業が抱える人材育成の課題と解決策について解説します。

指導を行う人材が不足している

優秀な人材を育成するためには指導者が必要です。しかし、指導を行う人材が不足していると悩む中小企業は多く存在します。

また、社内に優秀な指導者がいても、そのノウハウを浸透・蓄積させることは簡単なことではありません。指導負担を減らすためにマニュアル書を作成する企業が多いですが、文字だけではノウハウは伝わりづらく、指導が必要となります。

解決策:研修動画(マニュアルを作成する)

研修動画を作成しておけば、同じテーマの研修を実施する度に指導者を招く必要がなくなります。指導を担う人材は、人材育成とその他の業務を兼務で任されていることが大半です。指導者の業務負担を軽減するためにも研修動画を活用していきましょう。

また、研修動画を用意しておけば、受講者側は好きな時に研修が受けられます。資料よりも動画の方が視覚的、聴覚的な情報も得られるので覚えやすいです。このように、さまざまな効果が見込めるため、指導を担う人材が不足している中小企業は研修動画を作成してみましょう。

研修を受講する時間がない

従業員が業務に追われてしまい、人研修を受講する時間がないという課題を抱える中小企業も存在します。中小企業はキャパシティが小さいため、教育・研修が後回しにされることが多いです。このような状況では、素晴らしい研修内容を用意しても活かすことができません。

解決策:自主学習が行える環境を整える

中小企業は従業員が自主的に学べる職場環境を整えましょう。場所や時間を問わずに自主学習が行えるe-ラーニングを採用したり、従業員の自主学習のための支援金を出したりなど企業側が行えることは沢山あります。

自主学習が行える環境を整えることは福利厚生になり、人材採用にも良い影響を与えることができます。そのため、自主学習が行える環境を整えましょう。

人材育成をしても退職してしまう

中小企業は「人材の定着率が低い」と悩むことが多いです。人材が定着しなければ、ノウハウやスキルの継承が難しくなります。人材育成を終えたタイミングで離職されると、時間やコストが無駄になります。このような影響があるため、定着率の低さは死活問題と捉えるべきです。

解決策:納得できる評価制度を設ける

人材の定着率の低さは、さまざまな要因が考えられますが、納得できる評価制度を設けることで改善できます。Linkedinの調査結果からも分かるように、仕事の努力が公正に評価された場合は、より熱心に取り組むと回答した従業員は69%。約7割の企業が納得できる評価制度を望んでいるのです。そのため、離職防止のために評価制度を設けましょう。

人材育成のコスト不足

中小企業によっては、人材育成に予算がかけられない場合もあるでしょう。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて資金繰りに悩む企業も増えています。そもそも人材育成に力を入れている場合ではないと思っている中小企業も多いです。

解決策:補助金・助成金を活用する

人材育成のコスト不足に悩んでも、補助金や助成金を活用することで資金調達ができます。中小企業が活用できる主な補助金・助成金は下記の通りです。

人材開発支援助成金 従業員の職業訓練開発を実施した場合の経費や賃金を一部助成してくれる制度。
キャリアアップ助成金 非正規社員の労働者の意欲や能力を向上させて、優秀な人材を確保するために必要な経費を助成してくれる制度。
東京都中小企業職業訓練助成制度(※1) 東京都が実施する職業訓練助成制度

(※1)本社所在地を管轄する自治体により、提供されている助成制度は異なります。

出典元:THEOWNER「中小企業が抱える人材育成の課題とは?事例から学びたい考え方や施策も解説

 

中小企業の人材育成の6つのコツ

中小企業が抱える人材育成の課題解決方法をご紹介しましたが、人材育成を成功に導くコツを併せて覚えておきましょう。

1.従業員の働きがいに繋がる職場を作る

中小企業は大企業と規模で勝負はできませんが、競争力を発揮しにくい分野で事業展開すれば、自社の魅力を訴求できます。消費者やエンドユーザーから必要とされていることが実感できるような職場を作るように心がけましょう。働きがいは人材採用や人材育成だけでなく、安定した収益確保にも必要です。

2.明確な方針を打ち出して企業全体に浸透させる

人材採用を実施する前に明確な方針を定めておき、頻繁に変更せず、社内に浸透させていくように努めましょう。社内に浸透させていくためには、具体的な内容を定めておく必要があります。方針が都度変更されてしまうと従業員側が振り回されるため控えましょう。

3.経営者と従業員の距離を近くする

中小企業の魅力は、経営者と従業員の距離が近いことです。この中小企業の特性を活かし、経営者が従業員に積極的に声をかければ「経営者から期待されている」と従業員のモチベーションを上げることができます。そのため、距離感を活かし、積極的にコミュニケーションを図っていきましょう。

4.小さな成功体験を積ませていく

従業員を育てていくためには「無理かもしれない」と思うようなことでも、任せてみることが大切です。小さな成功体験を積ませていくことで、従業員は成長していきます。新規事業への挑戦や従業員主催の勉強会など、通常業務とは異なることを経験させてみましょう。

5.部下を育成するために時間を割く

中小企業は人材育成の時間とコストがかけられないと悩みを抱えがちですが、人材育成も仕事の一部と捉えて取り組みましょう。人材育成は社内全員で取り組む必要があるため「部下を育成することは仕事の一部。部下が育つことで自分の仕事が楽になる。」という意識を持たせるようにしましょう。

6.納得できる評価制度をつくる

昇給や昇任のための人事評価制度を整えましょう。人事評価制度を整備する場合は、従業員が納得できるようにしましょう。各従業員の稼働状況や成果を数値で可視化して、正当な評価をすれば、従業員に納得してもらえる人事評価制度が作れます。人事評価をする場合は、適切なフィードバックも心掛けてください。

出典元:東京商工会議所「10カ条の提言」

【速報】人材育成を効率化するシステム

中小企業の人材育成方法について解説してきましたが、デジタルツールを活用していけば業務効率化が図れます。どのようなデジタルツールを導入すれば良いのでしょうか?どのような効果が見込めるのでしょうか?ここでは、人材育成を効率化するシステムについて、導入事例を踏まえながらご紹介します。

人事評価システム

人事評価システムとは、各従業員別の目標設定、結果の振り返り、評価やフィードバックなどがWeb上で行えるシステムです。各自の適性や要望による人材配置のシミュレーションまで行えます。

従業員が働きやすい環境作りを実現(株式会社CORES)

出典元:株式会社CORES公式ホームページ

株式会社CORESは、従業員が経営に対する不信感を抱いて離職しないよう、人事評価システムを導入しました。経営に対する不信感は、従業員のモチベーション低下を招くと考えており、従業員が働きやすい職場環境作りに励んでいます。

従業員が増えてから人事評価システムを導入する企業が多い中で、ブレない方針や組織体制を整備するために早期にシステム導入をしたことが同社の大きな特徴です。設立初期から人事評価システムを導入していたため、従業員数が増えても人事評価システムの運用に困らず、スムーズに行えました。

同社では従業員アンケートやメンタル管理などを行う予定で、さらに従業員が働きやすい環境作りを目指しています。

マニュアル共有システム

マニュアル共有システムは、紙・動画のマニュアルが簡単に作成できるシステムです。また、検索窓に語句を入力すれば、それに見合うマニュアルが瞬時に取り出せるなどマニュアル共有の効率化が行えます。

人材育成時間を1/3削減(税理士法人アーリークロス)

出典元:税理士法人アーリークロス公式ホームページ

税理士法人アーリークロスでは、毎回同じことを教える研修業務の無駄を省きたいという目的でマニュアル共有システムを導入しました。システムを導入して、マニュアル作成業務が楽になり、作成依頼がしやすくなりました。

マニュアルを作成する際にインセンティブを設けていることが、同社の大きな特徴です。このような仕組みで、マニュアル作成を促進させています。マニュアルを大量に用意しておき、いつでも自主学習できるようにしたことで、人材育成時間を1/3に削減することに成功しました。

営業支援ツール

営業支援ツールとは、自己学習で営業力を上げるために導入されているシステムです。さまざまな営業支援ツールが登場しています。

新入社員が1週間で独り立ち(株式会社オープンエイト)

出典元:株式会社オープンエイト公式ホームページ

株式会社オープンエイトでは、新規でインサイドセールスチームを立ち上げることになりました。しかし、教育方法などのノウハウを保有していなかったため、営業支援ツールを導入したのです。

契約に繋がったトークを解析して社内で共有しました。また、各自の通話をAI解析して改善点を見つけるなどして、自主学習できる場を整えました。このような学習環境を整備したことにより、新入社員が1週間で独り立ちできるようになりました。

補足:システム導入は補助金を活用しよう

人材育成の業務効率化のためにシステム導入をする場合は、「IT導入補助金」を活用できます。そのため、システム導入費を抑えたいという方は補助金を活用してみましょう。

まとめ

今回は、中小企業の人材育成方法について解説しました。多くの企業が同じような人材育成の課題を抱えていますが、課題解決方法を把握しておけば対処できます。

また、近頃はデジタルツールを積極的に活用して人材育成の業務効率化を図る動きが出ています。そのため、どのようなデジタルツールがあるかを把握して導入をしてみてください。

どのようなデジタルツールが良いのだろうか?人材育成に補助金は活用できるのだろうか?という疑問を抱いたら、ぜひ「ベリーグッド社」までご相談ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA