組織とは?組織力の高い有名企業から学ぶ組織力強化の7つのコツ

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組織力は、企業の目標達成に欠かせません。成長する企業は、組織力が極めて高いです。企業の中には、組織力が高い企業と低い企業がありますが、どこから差は生まれるのでしょうか?組織力は、どのように強化すべきなのでしょうか?今回は組織力の高い有名企業から学ぶ、組織力強化のコツをご紹介します。

組織力とは

組織力には2つの意味があります。

1.  組織がまとまって動く時に発揮される実行力、また、他に与える強い影響力。組織の持つ力。「全社一丸となり組織力で難局を乗り切る」

2.  ある個人や団体が持つ、目標の下に人々を集めて動かす能力。物事を組織する能力。「持ち前の組織力を発揮して新党を結成する」

出典:デジタル大辞泉

まずは、「組織」や「組織力」について簡単に説明します。

組織力の必要性

組織力は、以下の2つの観点から必要となります。

(1)不確実性の高い時代に適応するため

環境の変化に素早く対応して、柔軟に戦略や計画の修正を重ねて、企業のパフォーマンスを最適化していく必要があります。

(2)優秀な人材を採用するため

優秀な人材は、より良いキャリアを求めて転職します。組織内のコミュニケーションが良好で、スキルアップが図れて、働きがいのある組織を構築できれば、優秀な人材が採用できます。

組織の形態

組織の形態には「ライン組織」と「職能別組織」があります。

ライン組織 トップの指揮命令で動く組織形態。トップに権限が集中。

特徴:迅速な意思決定が行える、ジェネラリストを育てやすい

職能別組織 「営業」「製造」「人事」のように役割別で編成された組織形態。

特徴:専門家を育てやすい、組織の方向が安定しやすい

組織の原則

組織の構築方法には、基本原則があります。

専門化の原則 仕事の分業化で、各自の役割に専念できる組織であること
権限責任一致の原則 役割には、相応の権限と責任が与えられる組織であること

(※新人社員の場合には上司が責任を負う)

統制範囲の原則 1人の上司が、有効に監督できる部下の人数を定めておくこと

(出典元:「組織力の強化・向上に向けて」)

組織マネジメントの方法

組織力を高めるためには、円滑な組織運営が欠かせません。そのため、組織の運営方法となる組織マネジメントの方法について、理解を深めておきましょう。

全体最適

組織マネジメントは、全体最適を目指す必要があります。各部門で最適化を目指しても、理想の成果が上がりません。営業部・製造部・総務部が仕事に責任を持っているけれど、全体で連携できていなければ、成果は見込めません。そのため、組織のマネジメントを行う場合は「全体最適」を心掛けてください。

報告・連絡・相談

組織力の高い企業は、コミュニケーションが活発に行われています。風通しのよい職場は、問題が発生すると速やかに報告が上がってきます。報告・連絡・相談が徹底されていない場合は「報連相のルール付け」をして見直してください。

例:報連相のルール付け

報告 指示業務に対する経過や結果を上司に報告すること

  1. 問題発生後は、速やかに報告する
  2. 中間報告により、経過が把握できる状態にする
連絡 業務上知り得た事実や決定事項は、仲間に伝えること

  1. 相手に伝わったかを確認する
相談 判断に迷う場合は、上司や同僚の判断を仰ぐ

  1. 1人で悩まないこと

会議

組織全体で参加する会議の目的は「合意形成」です。正しい会議の進め方を実践して、チームビルディングを行ってください。

【会議の実施方法】

  1. 会議の目的を明確に定める
  2. 開催時間と司会、書記を決めておく
  3. 議案を事前に告知して、必要な資料を準備させる
  4. 各担当者のネクストアクションを決めること
  5. 議事録を作成して、配布を徹底すること

コミュニケーションの円滑化

コミュニケーションの円滑化に効果的なのは、日常会話や声掛けです。相手に興味・関心を持って接する意識があれば、コミュニケーションは自然と充実します。また、知識・経験のある先輩が、後輩の悩み解消の援助して成長を促す方法もあります。

提案・改善制度

各従業員のアイデアや提案は、組織活性化に必要不可欠です。そのため、どのような提案・アイデアでも排除しない社内環境を整備してください。

また、アイデアの提案を促進するための制度を作って、報酬を付与するなどの方法もあります。 

(出典元:「組織力の強化・向上に向けて」)

組織力が高い企業と低い企業の違い

組織力が高い企業と低い企業を比較すると、以下の通りになります。

  組織力が高い 組織力が低い
企業理念の浸透度 企業理念が浸透している 企業理念が浸透していない
企業方針の決め方 軸がブレない企業方針 二転三転する企業方針
人材採用のタイミング 経営戦略策定後に人材採用を実施する 人材採用を実施した上で経営戦略を立てる
人事配置の方法 人材配置に個人の能力が反映されている 人材配置に個人の能力が反映されていない
人事評価の優先順位  会社のビジョン、ミッションに適した人物を評価  会社のビジョン、ミッション関係なく、個人のスキルや成果のみで評価
コミュニケーションの頻度 コミュニケーションが活発 コミュニケーションが不足
人事制度基盤の整備 人事制度の基盤が整備されている 人事制度の基盤が整備されていない

出典元:Schoo for Business「企業の成長には組織力が必要!強化させるために大切な心構えを紹介」

組織力強化のために行うべきこと

組織力が高い企業と低い企業がありますが、どのように高めていけば良いのでしょうか?ここでは、組織力強化のために行うべきことをご紹介します。

1.企業理念を浸透させる

組織力強化には、企業理念の浸透が欠かせません。企業理念とは、仕事する上で従業員が大切にするべき価値観です。企業理念を浸透させることで、コミュニケーションに共通言語が生まれます。従業員が企業理念やビジョンを理解して共感すると、同じ方向を見て動いていけます。

上記の表は、Money Forwardの企業理念となります。組織の共通認識を作るMVV(MISSION・VISION・VALUE)の定義の決め方の参考にしてみてください。

2.企業方針にブレない軸を明示する

組織力強化は、ブレない軸を持つ企業方針の下で行えます。企業方針は、ムダなトラブルを省いて、素早く目標達成するために必要なものです。企業方針の軸がブレると支離滅裂になり、従業員からの信頼が失われます。そのため、ブレない軸を持つ企業方針を定めてください。

【企業方針】

  1. ゴール:組織で達成すべき大きな目標
  2. 目的:会社が存在する理由
  3. 方針:規則、手順、ガイドライン
  4. 戦略計画:目標達成を目指す経営計画
  5. 戦術計画:戦略計画を遂行するための個々の計画
  6. 短期目標:達成可能な短期目標
  7. 数値測定:成果に繋がる各指標の測定
  8. 成果:組織全体が生み出す成果

3.最初に経営戦略を立てる

会社経営には「ヒト」「モノ」「カネ」の経営資源が必要ですが、人材採用の前に経営戦略を立ててください。人材採用(人材戦略)は、経営課題の解決を導くものです。

事前に経営戦略を立てておくことで、人材採用の目的や背景、求める人物像などに経営視点が反映されやすくなります。経営戦略を把握せずに人事戦略を立てるのは不可能なため、順番を間違えないように注意してください。

4.適材適所に人員配置する

適材適所に人員配置することで、従業員がスキルを発揮しながら働けます。個人の能力は組織力に連動しているため、組織全体として生産性の高い組織を構築できます。

近年では、適材適所に人員配置する人事施策を「タレントマネジメント」と呼ぶようになりました。従業員が持つ能力やスキルを重要な経営資源として捉えて、採用や配置することが重要視されています。

5.会社のビジョン、ミッションに適した人物を評価する

「企業として将来的にこうありたい」というビジョン、ミッションは、従業員のモチベーションにも関わる要素です。仕事に対するモチベーションは、報酬や待遇の良し悪しだけでなく、「自分の仕事はどれだけ社会に貢献できているのか」という実感にも大きく左右されます。ビジョン、ミッションを浸透させ、強固な組織を作るためには、個人のスキルや成果よりも、それを体現している人物を評価しなければなりません。逆に、スキルや成果があがっている人でも、ビジョン、ミッションに反した行動をしている人物を評価してはいけません。もし、そのようなことになるのであれば、ビジョン、ミッションは単なるお飾りになるだけではなく、誠実なメンバーは、組織から去ることになることでしょう。

6.従業員の動機付けを行う

従業員の動機付けに成功すれば、能動的に働いてもらえます。従業員の動機付けには「外発的動機付け」と「内発的動機付け」があります。

・外発的動機付け

評価・賞罰などの人為的な刺激によるもの

例:昇進・昇給、社会的地位の獲得

・内発的動機付け

興味・関心や意欲によるもの

例:目標への達成感、社会貢献への喜び、チームで働けることの喜び

7.人事制度基盤を整備しておく

組織力強化のために、人事制度基盤を整備しておきましょう。変化の激しい現代では、年功序列型の人事制度では想定されなかった、積極的な降格運用は回避できません。従業員へ理解してもらい、危機感を持って働いてもらうために、人事制度基盤を整備してください。

【人事制度基盤の整備方法】

  1.  降格要件の具体化
  2.  降格要件を周知させる
  3.  賃金テーブルを公開する
  4.  評価制度の策定

(出典元:Sofia「組織力を強化するには?組織力強化のポイント、事例を解説!」)

組織力が強くて有名な企業

次に、組織力が強くて有名な企業が実践している組織マネジメント方法をご紹介します。

Google

Googleでは、心から本音で語り合えるカルチャーを醸成しています。全従業員が、フラットで自由に話し合う文化があります。

カルチャー醸成で有名なのが「TGIF(Thank God, It’s Friday!)」で、金曜日に開かれる全社ミーティングです。CEOが登壇してGoogleが挑戦するものを中継し、Google社員に質問が投げかけられます。これは、全社員が本音で語り合い、壮大な目標を達成していくために実施されています。

(出典元:リクルートマネジメントソリューションズ「なぜGoogleは本音で語る文化を重視するのか」)

ウォルト・ディズニー・カンパニー

Cinderella Castle, Magic Kingdom, Disney World, Orlando, Florida, USA

ウォルト・ディズニー・カンパニーの企業理念は「GIVE HAPPINESS」です。この企業理念は有名で浸透しています。同社は企業理念を実践していくために、新人キャストでもベテランキャストでも誰が実行しても同じ結果となるマニュアルを作成しています。

また、自分のチーム以外の先輩が業務上の支援をしており、風通しの良い職場構築に成功していることでも有名です。ウォルト・ディズニー・カンパニーの組織マネジメント術は、書籍化されているため参考にしてみても良いでしょう。

出典元:リクナビNEXTジャーナル「【本当の仕事とは?】ディズニーの“理念”と“最強マニュアル”で組織力を劇的に上げる!」

Apple

(Photo by Stanislav Kogiku/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)

Appleは、シンプル志向の組織形態で成功しています。組織運営もシンプルで「やること」の優先順位を付けて、1つのことにフォーカスする文化が根付いており、迅速な意思決定を実現しています。ブレない軸の会社方針で、従業員から高い信頼の獲得に成功しています。

出典元:engadget「「アップルの強みは機能的な組織にあり」社内教育のトップが語る」

セールスフォース・ドットコム

セールスフォース・ドットコムは、CRMで世界No.1のシェアを誇りコロナ禍であるにも関わらず右肩上がりの成長が続いています。創業者のマーク・ベニオフは全社員のパフォーマンスとエンゲージメントを向上させるために「V2MOM」のフレームワークを構築して、全社員へ浸透させました。
V2MOMとは、Vision = ビジョン、Values = 価値、Methods = メソッド、Obstacles = 障害、Measures = 基準 の略語ですが、このフレームワークを全社、チーム、各個人で設定して、常にフィードバックを行っています。

(出典元:全社員がブレずに成長する仕組み「セールスフォース・ドットコムが活用するV2MOM」を利用した意思統一とは?)

まとめ

組織力の高い企業と低い企業が存在しますが、組織力強化は行えます。最後に組織力強化のコツをおさらいしておきましょう。

【組織力強化のコツ】

  • 企業理念を浸透させる
  • 企業方針にブレない軸を明示する
  • 最初に経営戦略を立てる
  • 適材適所に人員配置する
  • 会社のビジョン、ミッションに適した人物を評価する
  • 従業員の動機付けを行う
  • 人事制度基盤を整備しておく

ぜひ、これを機会に組織強化を図ってみてください。また、強い組織をつくるためにチームワークが重要であると言われています。チームワークについてはまた別の機会に触れたいと思います。

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