名刺交換マナーとは?名刺交換で気を付けるべき事

名刺交換マナーとは?名刺交換で気を付けるべき事

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名刺交換はビジネスの場において、初対面の人と最初に行うあいさつのようなものです。名刺の渡し方次第で、相手に与える第一印象は大きく変わります。

ベンチャーをはじめとした比較的新しい風土の企業や、起業した方は名刺交換という機会がなかなかないかもしれません。

この記事では、名刺交換に慣れていない方や、名刺交換が苦手だという方に向けて名刺交換の基本的な手順と、渡し方・受け取り方のマナーや、名刺交換の意義について簡単に解説をしていきます。

名刺交換の意義

企業規模や取引先の種類によっては、あまり名刺交換を行ってこなかった方もいらっしゃるかもしれません。ではなぜ、名刺交換は重要なのでしょうか。

名刺交換という場がビジネスにおいてどのような役割を果たすものなのか、まずご説明していきます。

挨拶

名刺交換は、ビジネスの場であいさつの一部としての機能を持っているとされています。名刺には、その人の名前や会社などの基本的な情報がまず記載されていますが、それ以外のアピールポイントが記載されていたりと、様式はバラエティーに富んでいます。

名刺に記載されている基本的な情報や、ざっくばらんなアピールポイントを見ることで、それらにまつわる話題から、お互いに打ち解けていくこともあるでしょう。

名刺交換は、お互いの基本情報を伝えつつ、コミュニケーションのきっかけを作るためのツールとしても役立つものです。このように、アイスブレイクとしての役割を担う場合があると覚えておきましょう。これまでこの機能に関してあまり留意してこなかったという方は、名刺のデザインや情報の見直しを検討しても良いかもしれません。

人脈作り

名刺が持つ重要な機能のひとつとして、人脈の構築があります。名刺を交換すれば、お互いの連絡先を知ることになります。その場限りの名刺交換であっても、名刺を通じてお互いの連絡先を知っていることで、次の仕事につながる可能性が発生します。

また名刺交換をしておくことで、後からその人や企業のことを思い出したり、また自分のことを思い出してもらえる可能性も高まります。あらたまった会議以外の社交の場で、名刺を交換するということも少なくありません。このように、名刺交換は潜在的な人脈構築の機能も持っているのです。

名刺交換の基本的な手順

このように、あらたまった会議の場以外でも、名刺交換は広く人脈構築のツールとして用いられるとわかりました。では、実際には、どのようなタイミングで名刺交換をするのでしょうか?次に、具体的なタイミングと渡す手順について、ご紹介していきます。

名刺交換のタイミング

まず知っておきたいのが名刺交換のタイミングです。会議室で相手と会うというケースでは、部屋に入り、最初のあいさつを交わした後に、名刺交換を行います。タイミングを逃さないためには、名刺をいつでも出せるように、準備しておくのが良いでしょう。

どちらが先に名刺を渡すかという点については、訪問した側、あるいは目下の立場にある側から行います。逆になってしまった場合は、「頂戴します」と受け取り、それから「申し遅れました」と一言添えて渡します。

名刺の渡し方

基本的に名刺の受け渡しは立って行います。会議室などでテーブルをはさんでいる場合には、相手の横に移動して名刺を渡します。机越しに名刺を渡すことはマナー違反になります。

また、名刺は渡す時に名刺入れに乗せて、両手で持つようにしましょう。その際に、文字に指がかかってしまわないよう気を付けるのが良いでしょう。

相手が読みやすい向きに正して名刺を差し出したら、次に、名刺に書いてある会社名や所属、フルネームを順番に口頭で名乗ります。

名刺の受け取り方

このように提示された名刺は、その後両手で受け取るのが基本です。二人で同時に受け渡しするというケースでは、受け取りが片手になってしまいますが、それ以外では、基本的に名刺は両手で受け取りましょう。

名刺を受け取る時は、さらに留意すべきことがあります。受け取る名刺は胸の高さに保ち、相手の目を見ながら「頂戴します」と一言添えて受け取ります。その際に、指で名刺をつかむ場所にも気を配りましょう。自分の指で、相手の名前や会社のロゴを隠してしまうことは、失礼にあたるので注意が必要です。

複数人での名刺交換

名刺交換は、常に二人きりの場で行われるとは限りません。自分たちも相手側も、複数人の場合はどうすれば良いでしょうか。

名刺交換には序列による順番があります。基本的に役職が目上のものから始めます。上司、先輩、自分、後輩の順です。また、交換相手も目上の方からが基本的な順番です。

例えば、お互いに上司と部下、二人ずついるという場合を考えてみます。この場合、最初に交換するのは、上司同士です。お互いの上司と上司が交換したら、次は部下同士の交換。さらにお互いの上司と部下、という組み合わせで名刺交換を進めていきます。

複数人で名刺交換する場合は、必要な枚数を名刺入れから出して、名刺入れの上に乗せておくと動作がスムーズになるでしょう。

ただし、あくまでも基本は基本です。名刺交換のために、眼前にいる人を序列が違うからといってスルーしてしまうのは失礼です。

立ち位置やスペース上の都合、名刺入れがすぐに取り出せない人もいたりと、順番が守れない場合もあります。その場での礼を欠くことのないよう、臨機応変に対応しましょう。

受け取った名刺の置き方・しまい方

名刺交換は最初のあいさつです。交換が済んだら、そこから本題に入ります。ビジネスであれば、そこから商談が始まります。しかし名刺交換のマナーは、まだ続きがあります。受け取った名刺は、その後どうするのかということです。

これから対話が始まるという時、受け取った名刺をすぐにしまうということはしてはいけません。席に着いたらテーブルや机の上、自分から見て左側に置くようにしましょう。

その際、気を付けたいのは、相手の名刺を自分の名刺入れの上に置くということ。相手の名刺を丁寧に扱うという、心遣いを表すことができます。

名刺を複数枚受け取ることもありますが、そのような場合、もらった名刺をまとめて重ねておくのはマナー違反です。もっともシンプルなのは、座席の並びと同じように名刺も並べるという方法です。相手の位置と名刺が一致するため、初対面で複数人がいる場合でも相手の名前を間違えずに済むでしょう。

複数枚ある際は、どれも名刺入れの上には置かず、すべてテーブルや机の上に直接置き、1枚だけ特別に扱うということはしないように心がけましょう。その際、自分の名刺入れは邪魔にならない場所に置いておきましょう。

最後に少し難しいのが、受け取った名刺をしまうタイミングです。机に置いた、または並べた名刺はいつしまったら良いのでしょうか。話の途中で片づけてしまうのは、あまり良い印象を与えないでしょう。早く話を終わらせたいのではないか、などと悪い意味に取られてしまう可能性もあります。

机の上に資料を広げなければならないのであれば、名刺を片づけることについて一言おわびを添えるなどの気遣いが必要です。話が終わったあとでも、できれば相手よりも遅いタイミングでしまうのがより丁寧な動きとなります。

商談などの場合は、以上のような基本の流れを踏まえて、臨機応変に名刺を交換します。社交の場で、次々と名刺を交換する場合も、両手で持ったり、いただいたら挨拶をするなど、基本は押さえた上で対応していきましょう。

名刺交換で気を付けるべきこと

名刺交換のマナーでは、渡し方から受け取り方、受け取ったあとの扱い方まで細かくルールが決められています。こうした手順を覚えるのも重要ですが、やってはいけないこと、NGとなるポイントもいくつかあります。

名刺交換において、どのようなことが相手に対して失礼な行動となるのか。これを知っておくだけでも、今後の役に立つでしょう。

まず名刺に関して注意しておきたいのは、名刺は必ず名刺入れから出す、という点です。

上着やズボンのポケットに手を入れて、そこから直接名刺を取り出すというのはマナーとしてNGです。

まずは名刺入れを取り出して、そこから名刺を出す。これが正しい手順とされています。

もし名刺入れに入れずに、直接ポケットに入れていたらどうなるでしょうか。名刺が折れたり、しわができてしまったり、汚れたりしてしまうこともあるでしょう。名刺を良い状態に保つこと、丁寧な動作を行うことには、名刺入れでの適切な保管が不可欠です。

また名刺交換で致命的となるのは、名刺を切らしてしまうということ。名刺を渡せないので、おわびして口頭で所属や名前を伝えることになります。常にストックを確認しておくこと、出かける際は忘れてはいけないものとしてチェックすることが大切です。

あとは、受け取った名刺の扱い方です。テーブルの上に並べるのは良いのですが、名刺の上に物を置くようなことがあってはいけません。帰り際に、置いた名刺をそのままにして忘れてしまうこともないように、注意しましょう。

まとめ

今回の記事では、名刺交換の基本的なマナーについて紹介してきました。デジタル化が進んでいる現在では、なかなか名刺を改まって交換する機会がない方も数多くいらっしゃるかもしれませんが、名刺には、アイスブレーキングや人脈構築という基本的な役割も備わっています。

ベーシックな名刺交換の流れやルールを実践していきながら、ぜひさまざまな場で名刺交換を利用してビジネスチャンスを広げてみてはいかがでしょうか。

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